建具の用語『横勝ち』とは?

良い家をつくりたい。
『横勝ち』という用語の意味を教えてください。

建築とインテリア研究家
横勝ちとは、建具を収める枠を組む際に、上枠が縦枠を上からかぶせる組み方のことです。

良い家をつくりたい。
縦勝ちとの違いは何ですか?

建築とインテリア研究家
縦勝ちでは、縦枠が横枠を上からかぶせます。また、縦勝ちの方が一般的に施工が容易で、仕上がりも美しいと言われています。
横勝ちとは。
建築用語の「横勝ち」は、建具を収める枠を組む際に、横枠が伸びるように納める方法を指します。具体的には、上枠が縦枠の上にかぶさるように組み合わせています。一方、縦枠が伸びる納め方は「縦勝ち」と呼ばれます。
どちらの工法を用いるかはケースバイケースで異なります。一般的には、縦勝ちのほうが施工が容易で仕上がりが美しいとされています。近年のマンションでは、ドアの開口部などで縦勝ちが広く採用されています。
ただし、枠付きの戸当たりの場合は、縦勝ちに組むと落下のリスクが高くなります。また、図書館の書架などは横勝ちにすることで、棚板を端から端まで通すことができます。これにより、統一感と力強さが生まれ、棚に並んだ書籍がより引き立ちます。
横勝ちとは

建具の専門用語として登場する「横勝ち」とは、床や天井に向かって水平に伸びる建具の部材のことを指します。主に障子や襖などの建具において使われ、水平方向にスライドして開閉するための枠組みを表しています。横勝ちの構造では、建具を支える軸棒が水平に設置され、その上に建具の枠組みが乗せられます。この仕組みによって、建具が左右にスムーズに開閉できるようになります。
縦勝ちとの違い

横勝ちの対義語として挙げられる「縦勝ち」との相違点について説明します。縦勝ちとは、建具が部屋の奥行き方向に動く方式で、ドアや引き戸などに採用されています。この方式では、建具は扉枠の上下に取り付けられたレールに沿って平行移動します。一方、横勝ちでは、建具が部屋の幅方向にスライドして開閉します。この方式は、引き出しや窓の引き違い戸など、水平方向に動く建具に使用されます。
どちらの納め方が適しているかの判断基準

どちらの納め方が適しているかの判断基準は、建物の構造や用途、デザインなどに依存します。耐震性を優先する場合は、横勝ちの納め方が適しています。これにより、壁と建具の接合部が強化され、地震時の揺れに対する抵抗力が増します。一方、美観や使い勝手を優先する場合は、縦勝ちの納め方が適しています。縦勝ちでは建具が壁面にぴったりと収まり、すっきりとした印象を与えます。また、開閉が容易なため、頻繁に使用される扉や引き戸などに適しています。最終的な判断は、建物の用途やデザインを総合的に考慮して行うことが重要です。
横勝ちのメリット

横勝ちのメリットとは、扉の開閉の際に扉が壁側にスライドすることによる実用性と省スペース性の向上にあります。壁面スペースを活用できるため、家具や収納を設置するスペースが確保でき、空間を有効活用できる点がメリットです。さらに、バリアフリー性にも優れています。扉を開ける際に床にスペースを必要とせず、段差や障害物があってもスムーズに開閉できます。
横勝ちの注意点

横勝ちの注意点
横勝ちは、床や壁の内側に引かれる見切材ではなく、床面や壁面より突き出すように取り付けられる造作材です。そのため、以下の点に注意する必要があります。
* -突起による怪我-突き出した部分が障害物となり、転倒や怪我の原因になる可能性があります。特に、廊下や通路など人の出入りが多い場所では注意が必要です。
* -清掃のしにくさ-突出した部分の後ろ側は掃除機やモップが届きにくくなり、汚れが蓄積しやすくなります。定期的な清掃を怠らないようにしましょう。
* -見た目のバランス-横勝ちを多用すると、部屋が窮屈で圧迫感を感じる場合があります。バランスよく配置し、全体の調和を図りましょう。
* -コスト-横勝ちを使用すると、材料費や手間賃が高くなる傾向があります。予算との兼ね合いを考慮しましょう。