横舞良戸とは？和風建築の伝統的な桟戸

横舞良戸とは？和風建築の伝統的な桟戸

障子戸とは何か

障子戸は、和風建築に用いられる伝統的な桟戸で、部屋の仕切りや明り取りに使用されています。縦横の細長い桟を組んで枠を作り、その中に薄い和紙を貼ったものです。和紙のやわらかな光を放ち、室内に温かみのある雰囲気を醸し出します。障子戸は通気性や採光性に優れ、日本の気候風土に適した建具として古くから親しまれてきました。現在でも、伝統的な住宅や寺院・神社などに見ることができます。

舞良戸の特徴

舞良戸の特徴は、主に以下の点が挙げられます。まず、横舞良戸は、上部に左右にスライドする戸車があり、戸を横に引き分ける開閉方式を採用しています。また、上下に桟が通っており、この桟によって戸の強度が増し、風雨や衝撃に耐えられます。さらに、舞良戸は、開放時は横方向に収納されるため、出入りの際にスペースをとりません。加えて、舞良戸は、開口部の上部に鴨居があり、下部に溝があるため、戸の建て付けがしっかりしており、隙間風を防ぐことができます。

横舞良戸と縦舞良戸の違い

横舞良戸と縦舞良戸の違い

横舞良戸と縦舞良戸は、どちらも日本の伝統的な建具である両開きの桟戸です。しかし、両者には開閉方法に違いがあります。横舞良戸は、横軸を回転させて開閉しますが、縦舞良戸は縦軸を回転させて開閉します。この違いにより、用途や適した場面が異なります。横舞良戸は、居住空間の扉や窓によく用いられ、広い開口部を確保できます。一方、縦舞良戸は、寺院や神社の玄関や障子など、装飾的な要素が重視される場面に適しています。

繁舞良戸とまばら舞良戸

和風建築を彩る桟戸にはさまざまな種類があります。そのうち、「繁舞良戸」と呼ばれるタイプは、縦桟と横桟の隙間が狭く、緻密な格子が特徴です。視線を遮りながら光を取り込むため、寝室や書斎などのプライベートな空間に適しています。

一方、「まばら舞良戸」は、繁舞良戸と比べて縦桟と横桟の隙間が広く、より開放的な印象を与えます。舞良戸の伝統的な美しさを保ちつつも、通気性や採光性を向上させたい場合に適しています。玄関や廊下など、外部と内部をつなぐ空間によく用いられます。

吹き寄せ舞良戸

吹き寄せ舞良戸は、舞良戸の一種で、細長い木片を縦に並べ、下部が波状に湾曲しているのが特徴です。この独特の形は、吹き付ける風や雨を効率的に防ぎながら、部屋の換気を保つ役割を果たします。

吹き寄せ舞良戸は、さまざまなシーンで使用されています。たとえば、寺院や神社の障子として採用され、神聖な雰囲気を醸し出しています。また、和風建築の住宅でも、外からの視線を遮りながら自然光を取り入れるために用いられています。その美しさから、インテリアの装飾として取り入れられるケースもあります。

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