桟戸の基礎知識!種類や特徴を徹底解説

良い家をつくりたい。
先生、『桟戸』って何ですか?

建築とインテリア研究家
桟戸とは、枠を細い木材で組んだ建具のことだよ。軽量に作れるのが特徴なんだ。

良い家をつくりたい。
じゃあ、強度を確保するために内側に組子を入れるんですね。

建築とインテリア研究家
そうだね。桟戸には吹き抜け格子戸や紙張り障子、簾障子戸、舞良戸など、様々なタイプがあるよ。
桟戸とは。
建具用語の「桟戸」とは、枠組みが細い木材で構成された建具の一種です。框戸に比べて軽量に作れて、強度を確保するために枠内に組子などを組み込みます。桟戸にはさまざまな種類があり、吹き抜け格子戸はガラスをはめ込まない格子で、道路に面した出入口によく見られます。紙貼り障子は、視線を遮る程度の透け感があり、和室で用いられます。簾障子戸は、和紙ではなく葦や萩、竹を使用した障子で、夏期の使用がメインなので夏障子とも呼ばれます。舞良戸は、板戸に細かい桟を張り付けた桟戸の一種で、古風な和風建築のトイレなどで見られます。
桟戸とは?基礎知識をおさらい

桟戸とは、窓や出入り口などの開口部に設置される折り畳み式の扉のことです。空間を仕切ったり、出入りを制御したりするために使用されます。一般的な桟戸は、木や金属などの素材で作られており、パネルが連結されて折り畳むことができます。桟戸の起源は古く、紀元前1世紀頃には存在していたと考えられています。時代とともにその形状や用途は変化してきましたが、現在でも住宅や商業施設などで広く用いられています。
吹き抜け格子戸:ガラスを嵌めない開放的な仕切り

吹き抜け格子戸は、ガラスを嵌め込まずに開放感のある仕切りとして利用できるタイプの桟戸です。風通しや採光性に優れ、空間を分断せずに視覚的に区切ることが可能です。
格子状の枠組みが特徴で、通気性と日当たりを確保しながら、プライバシーをある程度保てます。住宅の室内や屋外のテラス、店舗やオフィスなど、さまざまなシーンで活用されています。
紙張り障子:和室に欠かせない視線遮蔽

紙張り障子は、和室に欠かせない視線遮蔽アイテムです。紙を張った骨組みが特徴で、柔らかい光を取り入れながら、プライバシーを保つことができます。紙には和紙や障子紙など、様々な素材が使用され、それぞれに独特の質感や透け感が表現されています。障子を開け閉めすることで室内と外気の換気をスムーズに行え、調湿効果も期待できます。また、和の趣を演出するインテリアとしても人気があります。
簾障子戸:風通しの良い夏用障子

-簾障子戸風通しの良い夏用障子-
暑い季節に欠かせないのが、簾障子戸です。簾障子戸とは、細く割った竹や葦を紐や糸でつないだ「簾」を用いた障子です。特徴としては、通気性に優れているため、風通しを良くし、夏の暑さを和らげられます。また、簾の素材により、光を優しく取り入れることができます。簾障子戸は取り外しや設置が簡単なため、季節に応じて使い分けることができます。さらに、自然素材を使用しているため、環境にもやさしいというメリットがあります。
舞良戸:細やかな桟で装飾されたレトロな戸

舞良戸は、細い桟を規則的に並べて装飾を施した、レトロで趣のある戸です。江戸時代以降に数寄屋建築などで用いられ、細かな格子状のパターンが特徴です。通気性や採光性を確保しつつ、外からの視線をさえぎる機能を兼ね備えています。現在でも、茶室や料亭などの伝統的な建築物に多く見られ、日本の伝統美を伝える意匠として親しまれています。