床材の体積抵抗値とは?JIS K 6911に基づく測定方法

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床材の体積抵抗値とは?JIS K 6911に基づく測定方法

良い家をつくりたい。

「体積抵抗値」について教えてください。

建築とインテリア研究家

「体積抵抗値」とは、床材の厚み方向に電気が流れる際の抵抗値のことです。

良い家をつくりたい。

測定方法は決まっているんですか?

建築とインテリア研究家

JIS K 6911でビニル系床材の測定方法が規定されています。

体積抵抗値とは。

建築とインテリアの分野で用いられる「体積抵抗値」とは、床材の厚み方向に電気が流れる際の抵抗の値のことです。ビニール系の床材における体積抵抗値の測定方法は、JIS K 6911で定められています。

体積抵抗値とは何か

体積抵抗値とは何か

体積抵抗値とは、一定の電圧をかけたときの導体の体積あたりの抵抗のことです。導体の電気抵抗を測定するパラメータのひとつで、単位はオーム・メートル(Ω・m)で表されます。材料の電気絶縁性を評価する重要な指標となり、 電気機器や電子機器の安全性確保に役立てられています。

JIS K 6911における体積抵抗値の測定方法

JIS K 6911における体積抵抗値の測定方法

JIS K 6911における体積抵抗値の測定方法では、適切な電極システムと試験片を使用して、材料の絶縁抵抗を測定します。この方法では、2つの平行な電極が試験片の上に配置され、一定電圧が印加されます。電極間の電流が測定され、次の式を使用して体積抵抗率(Ω・cm)が算出されます。

体積抵抗率 = (電圧 × 電極面積)/ 電流

ビニル系床材の体積抵抗値の測定手順

ビニル系床材の体積抵抗値の測定手順

ビニル系床材の体積抵抗値測定手順

JIS K 6911に基づき、ビニル系床材の体積抵抗値を測定する手順は以下の通りです。

1. -試験片の準備-100mm x 100mmの試験片を床材から切り取ります。
2. -電極の設置-試験片の一方の面に、直径25mm、厚さ1mmの電極を設置します。もう一方の面にも同様の電極を設置しますが、こちらは直径12mmにします。
3. -加湿処理-試験片を25℃、湿度65%の環境で24時間加湿処理します。
4. -測定-加湿処理後、試験片をテストセルに設置し、電極間に1000VのDC電圧を印加します。電圧印加開始から1分後に流れる電流値を測定します。
5. -体積抵抗値の計算-測定した電流値から、試験片の体積抵抗値(Ω・cm)を計算します。

体積抵抗値の重要性

体積抵抗値の重要性

床材における体積抵抗値は、重要な電気的特性で、床材が静電気の放電を抑制する能力を示しています。静電気が蓄積すると不快感や感電の危険が生じるため、床材の耐静電気性を確保することが重要です。体積抵抗値が高いほど、床材は静電気の蓄積を抑制する能力が高くなります。

適切な体積抵抗値を確保するためのヒント

適切な体積抵抗値を確保するためのヒント

適切な体積抵抗値を確保するためのヒント床材の体積抵抗値は、その使用目的によって異なります。静電気の発生を抑制するためには、108~109Ωの体積抵抗値が望ましいとされています。一方、電気機器の保護を目的とした帯電防止床材の場合は、104~106Ωの範囲が適切とされています。床材の体積抵抗値は、使用環境の要件に合わせて選択することが重要です。

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