袋張りとは?壁紙の下張り工法を徹底解説

良い家をつくりたい。
先生、『袋張り』って何ですか?

建築とインテリア研究家
『袋張り』は、壁紙の下貼り工法の一つだよ。下張り紙の四周にのみ接着剤を塗布して、接着剤を塗布しない部分を下地に密着させずに下地基材に張り付けるの。

良い家をつくりたい。
下張り紙に糊しろがあるのはなぜですか?

建築とインテリア研究家
糊しろはおおむね4mm幅で、30mm程度重ねて張りつないで下張りするためだよ。
袋張りとは。
壁紙の下張り方法である「袋張り」は、下張り紙の周囲だけに接着剤を塗り、未接着部分を残したまま基材に貼り付けます。下張り紙の端同士を重ねる幅は約30mm、重ね代は4mm程度です。この貼り方を「袋掛け」とも呼びます。
袋張りの意味と目的

-袋張りの意味と目的-
袋張りとは、壁紙の下に薄い紙を張る工法のことです。この薄い紙は「裏打ち紙」や「袋紙」と呼ばれています。本来は壁紙のシワや破れを防ぐための補強材として用いられていましたが、近年ではその機能に加えて、下地の凹凸を平滑にし、壁紙の貼付けを容易にする役割を担っています。また、燃えにくい紙を使用することで、防火性能の向上にも寄与しています。
袋張りのメリットとデメリット

-袋張りのメリットとデメリット-
袋張りは、壁紙を張り付ける際の下張り工法の一種です。その主なメリットとして、
* 壁紙の張り替えが容易
* 壁紙の耐久性が向上
* 壁面の平滑さが向上
が挙げられます。
一方で、デメリットとしては、
* 施工コストが高い
* 施工時間が長い
* 湿気の影響を受けやすい
があります。そのため、袋張りは、高級物件や耐久性が求められる箇所など、予算や工期が許す範囲で使用されることが一般的です。
袋張りの施工方法

-袋張りの施工方法-
袋張りは、壁紙の下に紙を貼って下地を整える工法です。施工方法は次の通りです。
1. -下地の準備- まず、下地の汚れや凹凸を補修します。凹凸が大きい場合はパテ埋めします。
2. -紙の準備- 和紙、障子紙、新聞紙などの紙を用意し、糊を水で薄めて紙に塗布します。
3. -紙の貼り付け- 糊を塗った紙を下地に貼付け、スクレーパーで空気を抜きながら平らにならします。
4. -重ね貼り- 紙の継ぎ目は重なるように貼り、全体を覆うまで繰り返して貼り付けます。
5. -乾燥- 紙が完全に乾くまで数時間待ちます。乾いたら、継ぎ目にパテを塗って補強します。
6. -壁紙の貼り付け- 袋貼りされた下地に壁紙を通常通り貼付けます。
袋張りに適した下張り紙

袋張りを行うには、適した下張り紙を選択することが重要です。一般的な下張り紙としては、次のようなものがあります。
* 新聞紙 廉価で入手しやすいですが、吸湿・吸水性が高いため、糊がしみ込みやすく、壁紙が縮んだりシワになったりするリスクがあります。
* 障子紙 表面が滑らかで吸湿・吸水性が低いので、壁紙の縮みやシワを防げます。ただし、破れやすく、糊が付きにくいというデメリットがあります。
* クラフト紙 強度があり、吸湿・吸水性が低いため、壁紙の安定性を確保できます。ただし、厚みがあるため、凹凸のある壁面には不向きです。
* 不織布 通気性があり吸湿・吸水性が低く、伸縮性があるため、壁紙の伸縮やシワを軽減できます。ただし、やや高価です。
袋張り後の仕上げ

袋張り(壁紙の下張り工法)を施した後の仕上げ方法について説明します。袋張りは、下地を平らにすることで壁紙の美しい仕上がりに貢献する重要な工程ですが、その後の仕上げ方も仕上がりを左右します。
袋張り後の仕上げには、主に2つの方法があります。 一つはパテ処理と呼ばれるもので、隙間や凹凸をパテで埋めて平らにする方法です。パテは乾燥させ、サンドペーパーで研磨して滑らかにします。もう一つはクロス下用紙と呼ばれる薄い紙を貼る方法です。クロス下用紙は、表面の凹凸を吸収して、より滑らかな下地を作ります。この方法は、パテ処理よりも手間がかかりませんが、パテ処理ほど完璧な仕上がりにはなりません。