土留めとは?基礎知識と種類

良い家をつくりたい。
「土留め」とはどういう意味ですか?

建築とインテリア研究家
崖や盛り土の側面が崩れないようにするために作られる壁のことです。

良い家をつくりたい。
擁壁とどう違うんですか?

建築とインテリア研究家
土留めは擁壁よりも規模が小さくなります。
土留めとは。
家やインテリアで「土留め」と呼ばれる用語は、崖や盛り土の崩落を防ぐために設ける壁のことです。一般的には擁壁と呼ばれるものですが、より小さな壁も含めて幅広く使われています。
土留めの基礎知識

-土留めの基礎知識-
土留めとは、土や土砂が崩れるのを防ぐ構造物のことです。地盤が弱い場所や傾斜地で、土が崩れてしまうことを防ぎ、安全を確保するために設置されます。土留めは、土と土留め構造物との摩擦や抵抗によって土を支える仕組みです。また、土留めは、土が崩れる原因となる水の影響を軽減する効果もあります。
土留めの種類

-土留めの種類-
土留めには、用途や必要な強度によってさまざまな種類があります。 構造形式の違いで分類すると、重力式、打ち込み式、掘削式に分けられます。
重力式は、その名の通り自重によって土圧を支えるタイプです。石やコンクリートブロックなどを積み上げて造られます。
打ち込み式は、鋼矢板やコンクリート杭を地中に打ち込んで土圧を支えるタイプです。鋼矢板は薄い鋼板を連続的に打ち込み、コンクリート杭はコンクリートを地中に注入して形成されます。
掘削式は、地盤を掘削して造成するタイプの土留めです。地盤を拘束するために、アンカーボルトや土釘を使用します。
擁壁との違い

土留めと擁壁の違いは、築造される目的が異なります。土留めは、土砂が崩れて流出するのを防ぐことが主な目的です。一方、擁壁は、土砂を支えて高い壁状に保つことを目的としています。そのため、擁壁は土留めよりも高い耐力が必要です。また、土留めは急斜面や崖地などで使用されることが多いのに対し、擁壁は公園や道路など、より緩やかな傾斜地で使用されることが多いです。
土留めの設計と施工

土留めの設計と施工土留めを設計・施工する際には、地盤の状況や周辺環境、荷重条件などを考慮することが重要です。設計では、土圧や水圧、地震力などの荷重を算定し、それに耐えられる構造を検討します。また、施工では、適切な基礎工法を選定し、土留め壁を安定して構築することが求められます。さらに、地盤との境界部分の処理や排水対策、周囲環境への配慮など、総合的な設計・施工が求められます。
土留めのメンテナンス

土留めのメンテナンスは、その機能と安全性を維持するために不可欠です。定期的な点検を行い、亀裂や沈下、水漏れなどの兆候がないか確認することが重要です。また、土壌条件の変化や周囲の環境の変化にも注意を払う必要があります。
土留めが適切に機能していることを確認するには、排水管の詰まりや侵食の兆候がないか、水抜き穴を定期的に清掃することも重要です。必要に応じて、土壌の追加や補強、さらには構造全体の交換が必要になる場合があります。適切なメンテナンスを行うことで、土留めは構造的完全性を保ち、その役割を効果的に果たし続けることができます。