素材の素朴な色合い「生成り」を知る

良い家をつくりたい。
先生、「生成り」について教えてください。

建築とインテリア研究家
「生成り」は、素材そのものの色のことですね。染められていない状態の色を指します。

良い家をつくりたい。
ということは、生成り色は自然な色というわけですか?

建築とインテリア研究家
その通りです。素材が本来持っている色なので、自然な色と表現できます。
生成りとは。
インテリアの用語に「 生成り」があります。これは、素材が持っている本来の色を表し、「生成り色」などとして使用されています。
生成りの意味と由来

「生成りの意味と由来」の通り、生成りという言葉にはその名の通り「生成する」という語源があります。生成するとは、自然のままの状態で変化していくことを指します。生成りの布地は、染料などの加工を施していないため、自然の原料である綿や麻の本来の色合いをそのまま保っています。
この自然のままの色合いが、ベージュやアイボリーなど、素朴で温かみのある色味として好まれています。生成りの布地は、その素朴さゆえに、どんな色や柄のアイテムとも相性が良く、コーディネートに取り入れやすいのが魅力です。
生成りの特徴と種類

生成りの特徴
生成りとは、漂白や染色をしていない、素材本来の色のことを指します。生地の風合いを活かした素朴で温かみのある色合いが特徴です。生成り色には、亜麻や綿、羊毛などの天然素材の風合いがそのまま現れます。特に、麻製品の生成り色は、「生成色」として親しまれています。
生成りの種類
生成りの色は、素材や加工方法によって微妙に異なります。亜麻の生成りは、淡いベージュからやや緑がかった色合いまで幅広いバリエーションがあります。綿の生成りは、亜麻よりも柔らかな風合いが特徴で、オフホワイトに近いクリーム色をしています。羊毛の生成りは、他の素材に比べてやや濃い色合いで、茶色みを帯びたものもあります。
インテリアにおける生成りの活用

インテリアにおける生成りの活用
生成りとは、生地本来の無染色・無漂白の色合いを指します。インテリアに取り入れることで、ナチュラルで温かみのある空間を演出することができます。生成りのファブリックや家具は、他の色との相性が良く、様々なインテリアスタイルに馴染みます。クッションやカーテン、ラグなどの小物から、ソファやベッドなどの大きな家具まで、幅広く活用できます。生成りの落ち着いた色合いは、空間をリラックスした雰囲気に整えてくれます。また、経年変化により風合いが深まり、より味わい深いインテリアへと変化していきます。
生成りの選び方と取り入れ方

-生成りの選び方と取り入れ方-
生成りを選ぶ際、ベージュやアイボリーなどの色味や風合いに注目しましょう。素材や製法によって微妙に異なるため、お好みの色合いを見つけることが大切です。
取り入れる際、生成りはさまざまなアイテムと相性が良いので、他の色との組み合わせを楽しみましょう。ホワイトやグレーとの組み合わせは清潔感があり、ブラウン系やグリーン系との組み合わせは落ち着いた雰囲気を演出できます。また、レースやチュールなどの透け感のある素材と組み合わせると、軽やかでエレガントな印象になります。
生成りと相性の良いカラーコーディネート

生成りの素朴な色合いを活かしたコーディネートでは、あえて装飾を控えたシックな色合わせがおすすめです。生成りに近いベージュやアイボリーなどの同系色のグラデーションを重ねると、落ち着いた空間を演出できます。また、黒やグレーなどのモノトーンカラーを差し色として取り入れると、生成りの温かみを引き立たせることができます。鮮やかなブルーやグリーンなどの寒色系は、生成りの暖色系をバランスよく補完してくれます。素材感のあるテキスタイルやナチュラルな小物を組み合わせることで、より洗練されたコーディネートが完成します。