杉材の魅力:日本の伝統建築からインテリアまで

良い家をつくりたい。
スギとはどのような木ですか?

建築とインテリア研究家
スギは、スギ科スギ属の常緑針葉樹で、東北以南の暖かい地方に自生しています。

良い家をつくりたい。
木材としての特徴を教えてください。

建築とインテリア研究家
木目に沿って割れやすく加工しやすく、ヒノキと並ぶ人気の建築材です。香りがよく、様々な小物にも使われます。
スギとは。
「スギ」という名前は、家やインテリアの世界ではおなじみの言葉です。スギとは、針葉樹の常緑樹で、暖かい気候を好む木です。国内では、東北以南の地域に自生しています。太平洋側で育ったスギを「表スギ」、日本海側で育ったスギを「裏スギ」と呼び分けることがあります。木材として人気のスギは、ヒノキと並んで建築によく使われます。木目に沿って割れやすい性質があるため、手作業での加工に適しています。古くから日本の建築で重要な材料として重宝されてきました。柔らかな材質で、のこぎりなどの道具で簡単に切断できるのが特徴です。熟練の職人だけでなく、一般の人でも扱いやすい木材です。独特の香りがするため、建築材として使用するとその香りを味わうことができます。建築材のほかにも、樽や桶、工芸品、割り箸など、さまざまな用途に使われています。
杉の特徴:柔らかく香り高い建築材

日本の伝統建築において、杉材は長い間愛されてきた建築材です。その特徴は、加工が容易で柔らかく、かつ芳香を放つこと。これにより、杉材は、調和のとれた温かみのある雰囲気を醸し出す、伝統的な神社や寺院の柱や梁に使用されてきました。
さらに、杉材は耐久性に優れており、腐食や湿気に強いことが知られています。そのため、耐久性が必要とされる屋外構造物にも適しています。また、杉材の芳しい香りは、空間をリフレッシュし、気分を落ち着かせる効果もあります。これらの特性により、杉材は現代のインテリアデザインでも人気が高まっており、フローリングや家具、装飾品に使用されています。
を表杉と裏杉:産地による杉の違い

裏杉と表杉は、産地によって異なる杉材です。表杉は太平洋側に面した地域で伐採される杉で、辺材が薄く、赤みが強いのが特徴です。一方、裏杉は日本海側に面した地域で伐採される杉で、辺材が厚く、淡い色をしています。この違いは、各地域の気候条件によるものです。太平洋側は日当たりが良く、降水量が少なく、裏杉は厳しい気候の中で成長するため、辺材が厚くなります。
豊富な用途:建築材から小物まで

豊富な用途建築材から小物まで
杉材は、その万能性から建築材として広く用いられています。耐久性と耐水性に優れているため、神社や寺院などの伝統的な建築から、現代の住宅までさまざまな建造物に利用されています。また、加工が容易で、内装や外装の仕上げ材としても人気です。
さらに、杉材は小物にも幅広く使用されています。家具や工芸品、食器など、その温かみのある風合いがさまざまなアイテムに活かされています。小物においても、杉材の軽さや耐湿性が重宝されています。
杉の加工性:DIYにも適した扱いやすさ

杉材は、加工性が優れており、DIYにも適した素材です。柔らかい性質のため、切断や穴あけなどの加工が容易にできます。また、釘やネジがしっかり打ち込めるため、しっかりと固定することが可能です。初心者がDIYに挑戦するのにも適しています。さらに、杉材は適度な強度と軽さを兼ね備えているため、棚やテーブルなどの家具製作から、ウッドデッキや外壁などの建築資材まで、幅広い用途に活用できます。
杉がもたらす空間の香り

杉材がもたらす空間の香り
杉材は、その優れた耐久性や耐候性だけでなく、独特で心地よい香りでも知られています。杉に含まれるフィトンチッドと呼ばれる揮発性物質は、森林浴効果があり、心を落ち着かせたり、気分を高めたりする効果があると言われています。さらに、抗菌・防虫効果があり、屋内の空気を浄化し、害虫を寄せ付けない働きも期待できます。
室内の壁や床材に使用すれば、杉の香りがほのかに漂い、リラックスした空間を演出します。また、クローゼットや桐ダンスなどの収納家具に使えば、衣類や大切な物をカビや虫から守るだけでなく、さわやかな香りに包まれて気持ちよく過ごすことができます。