畳とは?|歴史や種類、用語集

良い家をつくりたい。
先生、「畳」について教えて下さい。

建築とインテリア研究家
畳は、日本の伝統的な床材です。芯材となる畳床を畳表で包んで作られます。

良い家をつくりたい。
なるほど、芯材は何でできているんですか?

建築とインテリア研究家
主に稲わらです。藁を圧縮して固めたものが畳床になります。
畳とは。
日本の伝統的な床材である「畳」は、住宅やインテリアの用語として知られています。畳は一般的には、芯材の畳床に畳表を巻き付け、縫い合わせて作られます。縁には畳縁が縫い付けられますが、畳縁のないタイプも存在します。
畳の歴史

「畳の歴史」に目を向けると、その起源は古く、弥生時代に遡ることがわかります。最初の畳は、床板の上に直接茣蓙や獣皮を敷いただけの簡素なものでした。その後、奈良時代に中国から畳表が伝来し、床板に縁を設けて畳表を敷き詰めるスタイルが確立されました。室町時代には、畳の縁に厚みを持たせ、正方形に近い形に整えられるようになります。江戸時代になると、畳の寸法が規格化され、畳職人による分業制が確立。また、この時代に茶室建築が盛んになり、畳の表面を美しく装飾する技法も発展しました。明治時代以降、畳は住宅だけでなく公共施設や寺院などにも広く普及し、日本の伝統文化を象徴する重要な要素として現代に受け継がれています。
畳の種類

畳の種類には、さまざまなタイプがあります。一般的な畳といえば、イ草で編まれた「本畳」が浮かびます。イ草の香りと風合いが特徴で、神社仏閣や和室に多く用いられています。また、「琉球畳」と呼ばれるわらで編んだ畳は、琉球地方で発達しました。風通しがよく、夏場でも快適に過ごせます。近年では、耐久性と耐火性に優れ、お手入れが簡単な「置き畳」や、「クッション畳」などの現代的な畳も普及しています。それぞれの特徴や用途に合わせて、好みの畳を選ぶことができます。
畳の用語集

畳の用語集
畳に関する用語を知れば、より深くその世界を理解することができます。以下に一般的な用語をまとめました。
* -上敷き(うわしき)- 畳の上にかける敷物。部屋の装飾や汚れ防止に用いられます。
* -縁(へり)- 畳の周囲を囲む布。畳の耐久性を高め、美観を損ないません。
* -畳床(たたみどこ)- 畳の土台部分。藁を固めて作られるのが一般的です。
* -畳表(たたみおもて)- 畳の上面を覆う素材。藺草(いぐさ)が一般的ですが、和紙や綿などもあります。
* -目(め)- 畳表を構成する1本の線維のこと。目の細かさによって畳の品質が変わります。
* -耳(みみ)- 畳表の両端を折り返した部分。畳を並べる際に、隣り合った畳の縁が重ならないようにする役割があります。
畳の手入れ方法

畳の手入れ方法
畳は日常的に手入れを行うことで、その美しさと機能を長く保つことができます。基本的なお手入れとして、定期的に掃除機をかけることでホコリや汚れを取り除きましょう。また、畳の目に対して平行にほうきで掃くことで、表面に付着した汚れを落とすことができます。
さらに、畳が濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布で水分を吸い取りましょう。長期間放置しておくと、カビや変色につながる可能性があります。また、畳の表面に飲み物や食べ物をこぼした場合は、すぐに拭き取りましょう。汚れが残ったままにしておくと、シミや臭いの原因となります。
畳の選び方

畳の選び方
畳を選ぶ際には、部屋の雰囲気や用途を考慮することが大切です。伝統的な和室であれば、本畳と呼ばれるイグサの目が細かい畳が適しています。現代的な空間であれば、ダリアン畳や琉球畳と呼ばれる化学繊維を使用した畳が耐久性や耐候性に優れています。また、置き畳やユニット畳など、簡単に取り外しができる畳もあります。予算やライフスタイルに合ったものを選びましょう。