太鼓襖とは?茶室の空間を彩る伝統的襖

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太鼓襖とは?茶室の空間を彩る伝統的襖

良い家をつくりたい。

太鼓襖について教えてください。

建築とインテリア研究家

太鼓襖は、縁のない襖で、主に茶室で使われます。

良い家をつくりたい。

どうして縁がないのですか?

建築とインテリア研究家

縁がないことで、壁や柱との境目が目立たなくなり、空間の調和を保つことができます。

太鼓襖とは。

家屋とインテリア用語で「太鼓襖」というものがあります。太鼓襖とは、主に茶室で使用される、縁取りのない襖のことです。別名「坊主襖」とも呼ばれています。

太鼓襖とは

太鼓襖とは

太鼓襖とは、茶室の床の間を飾る伝統的な襖の一種です。その特徴は、縦長の細長い形と、下部に太鼓のように丸くふくらんだ部分があることです。このふくらんだ部分が「太鼓」と呼ばれ、襖の名称の由来となっています。通常、太鼓襖は左右対称に設置され、茶室に奥行きと広がりをもたらす視覚効果があります。表側は絹や紙などの高級素材が用いられ、障子や襖絵などの装飾が施されることも多いです。裏側は平らで、和紙や布が貼られています。

太鼓襖の特徴

太鼓襖の特徴

-太鼓襖の特徴-

太鼓襖は、茶室の空間を彩る伝統的な襖の一種で、その名が示すように、太鼓のような丸い意匠が特徴的です。この丸い意匠は「鼓胴(こどう)」と呼ばれ、襖の上部中央に描かれます。鼓胴の周りに描かれる文様は、梅、桜、菊などの花卉文様や、鶴、孔雀などの鳥獣文様が一般的です。

また、太鼓襖のもう一つの特徴は、そのにあります。太鼓襖は、通常、三間(約5.4m)の間口に二枚を並べて用いられます。格とは、襖の枠組みのことで、太鼓襖では、縦2本、横1本の格が用いられます。格は木地をそのまま使ったものや、漆塗りしたものなどがあり、茶室の雰囲気に合わせて選択されます。

太鼓襖の由来と歴史

太鼓襖の由来と歴史

太鼓襖の由来と歴史は、茶室の静寂な空間を彩る伝統的な襖として、長い歴史を有しています。その起源は室町時代に遡り、茶の湯の祖である村田珠光や千利休などの茶人によって考案されました。当初は筒形の円弧を描く襖形をしており、障子や他の建具にも用いられていたそうです。しかし、時とともに変化を遂げ、江戸時代に現存するような太鼓腹の独特な形状へと進化しました。この形状は茶室の空間に柔らかく調和し、同時に安定感を与えているのです。

太鼓襖が茶室で使われる理由

太鼓襖が茶室で使われる理由

茶室の中で太鼓襖が用いられる理由は、その象徴的な意味合いと機能性です。まず、太鼓襖は静寂の中で柔らかく閉まる「にじり口」を覆うもので、これにより茶室の外の世界から隔たれた、落ち着いた雰囲気を作り出します。また、太鼓のように膨らんだ形状により、音の反響を抑え、茶室内の音響効果を向上させる役割も果たしています。さらに、襖紙には茶人や文化人が描いた絵や書が描かれることが多く、茶室の美の調和に貢献しています。

現代の太鼓襖

現代の太鼓襖

現代の太鼓襖は、伝統的な太鼓襖の精神を受け継ぎながら、現代的なデザインと素材を取り入れたものです。伝統的な太鼓襖の重厚感や荘厳さを残しつつ、現代建築のシンプルな空間にも調和するよう、線の細さや色のトーンに工夫が凝らされています。また、素材には伝統的な和紙や布地だけでなく、現代的なアクリルや金属を使用したり、伝統的な柄をモチーフにしながらも抽象的な表現を採り入れたりなど、さまざまな試みが行われています。現代の太鼓襖は、茶室の空間を彩るだけでなく、現代インテリアにもアクセントとして取り入れることができます。

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