桑塵とは?家とインテリアの伝統的な用語を紐解く
-桑塵の素材と製法-
桑塵は、京都の伝統的な町家で使用されている、土壁の下地に塗られる素材です。主に藁や茅などの植物繊維を土と混ぜ合わせて作られます。
桑塵を作るには、まず植物繊維を腐らせて柔らかくします。次に、腐らせた繊維を土と混ぜ合わせ、水を加えて練り上げます。粘土質の土を使用することで、桑塵に強度と耐久性を持たせることができます。
その後、桑塵を厚さ約5ミリメートルに塗り、自然乾燥させます。乾燥すると、桑塵は固くなり、土壁に下地として使用できるようになります。桑塵は、土壁の気密性や断熱性を高め、害虫や湿気を防ぐ役割を果たします。京都の町家では、何世紀もの間、桑塵が土壁に不可欠な素材として使用されてきました。