指物:伝統的な日本の木工技術

良い家をつくりたい。
『指物』とはどのようなものですか?

建築とインテリア研究家
指物とは、日本の伝統的な木工技術でつくられる家具調度品のことで、釘や接着剤を使わずにつくられます。

良い家をつくりたい。
指物の種類を教えてください。

建築とインテリア研究家
指物の種類は、江戸指物、京指物、大阪唐木指物の3つに分けられます。京指物は漆塗りが多く、江戸指物は木肌を生かした仕上げが多いです。大阪唐木指物は唐木を原料としています。
指物とは。
「指物」とは、日本の伝統的な家具や調度品のことです。釘や接着剤を使わず、木材同士を組み合わせて作られます。
指物には、江戸指物、京指物、大阪唐木指物の3種類があります。
京指物は、漆塗りが施され、蒔絵などの装飾が施されることが多いです。江戸指物は、木目の美しさを生かし、素朴な風合いが特徴です。大阪唐木指物は、唐木と呼ばれる高級木材を使用して作られます。
いずれの指物も、木材同士を組み合わせているため、直射日光や湿気の多い場所を避ける必要があります。小箱やお盆などの小物から、机や座卓、タンスや鏡台、飾り棚や仏壇などの大きな家具まで、さまざまなものが指物の手法で作られています。
指物とは

指物とは、伝統的な日本の木工技法の一種であり、釘などの接合材を使わず、木の部材を加工して組み合わせてつくる技法です。指物という名は、部材を組み合わせる際に、部材の先端を「指」の形にし、互いに噛み合わせるようにしてつくることに由来します。この技法は、強度と耐久性があり、また、釘穴などの装飾が施されず、木目の美しさが強調されることから、古くから日本の伝統的な建築物や家具などに広く用いられてきました。
指物の種類

指物の種類
指物には、その用途や構造によってさまざまな種類があります。最も一般的なのは、「箱もの」で、箱、たんす、机などの家具に使用されます。また、「建具」として使われ、障子、襖、欄間などの建築要素にも取り入れられています。さらに、「楽器」にも使用され、三味線、琵琶、箏などの伝統的な日本の楽器の胴部分に見ることができます。指物の技法は、これらの幅広い用途に対応するため、多様性に富んでいます。
京指物と江戸指物の違い

指物における京指物と江戸指物には、技法や意匠に違いがみられます。京指物は、繊細で華やかな装飾が特徴です。京都の伝統的な工芸技術を取り入れ、花鳥風月をモチーフにした蒔絵や螺鈿細工が施されています。
一方、江戸指物は、簡素で機能的な作風に重点が置かれています。江戸時代の庶民の生活様式を反映して、耐久性と実用性を重視したデザインが特徴です。すっきりとした直線的なデザインや、堅牢な金具を使用していることが多く見受けられます。
大阪唐木指物の特徴

大阪唐木指物江戸時代に盛んになった伝統的な日本の木工技術である指物の中でも、大阪で発展した特別なもの。この指物の特徴は、高級な唐木(主にアジアから輸入される高級木材)を使用し、優れた技術によって精密に加工されていることにある。また、複雑かつ精巧な装飾で知られ、漆塗りや象嵌など、さまざまな技法が用いられている。大阪唐木指物で作られた家具や調度品は、その美しさと耐久性から、古くから茶室や格式高い住宅などで珍重されてきた。
指物家具の注意点

<指物家具の注意点>
伝統的な日本の木工技術である指物を用いた家具は、その美しさと精巧さから高い評価を得ています。しかし、指物家具を扱う際には、いくつか注意すべき点があります。
まず、指物家具は湿気や乾燥に弱いという性質があります。そのため、直射日光の当たる場所やエアコンの風が直接当たる場所には置かないようにしましょう。湿度の高い場所も避け、湿気対策として除湿剤や加湿器の併用を検討してください。