ピロティとは?建築用語を徹底解説

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ピロティとは?建築用語を徹底解説

良い家をつくりたい。

先生、ピロティのことを教えてください。

建築とインテリア研究家

ピロティとは、建物の1階にある柱だけで支えられた吹き抜けの空間のことだよ。

良い家をつくりたい。

なるほど、吹き抜けなんですね。名前の由来はなんですか?

建築とインテリア研究家

フランス語の「Pilotis(杭)」が語源なんだ。杭のように柱が建物を支えているイメージだね。

ピロティとは。

「ピロティ」とは、建築用語で、2階以上の重量を柱だけで支える1階部分の開放的な空間のことです。フランス語の「Pilotis」(杭)に由来しています。

ピロティは、オフィスビル、マンション、飲食店などで多く見られ、建物1階はエントランスや駐車場として利用されることが多いのが特徴です。

ピロティとは何か?

ピロティとは何か?

ピロティとは?建築用語を徹底解説」シリーズでは、建築に関するさまざまな専門用語をわかりやすく解説していきます。第一弾となる本記事では、「ピロティ」について詳しくご紹介します。

ピロティとは、建物の1階部分を柱や梁などの構造体で支え、地面から空中に浮かせるようにして、スペースを確保した構造のことです。建物の下方空間を有効活用し、駐車場や店舗、休憩スペースなどに利用されます。

ピロティの歴史

ピロティの歴史

-ピロティの歴史-

ピロティの起源は古代ギリシャにまで遡ります。当時、柱と梁を組み合わせて持ち上げる床構造が用いられており、これは「ヒュペトロン」と呼ばれていました。この構造は、市場や集会所などの公共施設に多く見られました。

中世からルネッサンス期にかけて、ピロティは主に修道院や邸宅のアーケードとして使用されるようになりました。16世紀に入ると、イタリアのジョルジョ・ヴァザーリがピッティ宮殿で、ファサード全体をピロティで構成するという画期的な設計を行いました。

19世紀後半の産業革命により、鉄やコンクリートなどの新素材が建築に使用されるようになりました。これにより、ピロティの構造が大幅に軽量化され、高層建築にも適用できるようになりました。20世紀以降、ピロティはモダニズム建築の象徴的な要素として、多くの建築物に取り入れられています。

ピロティの種類

ピロティの種類

ピロティの種類

ピロティは、用途や構造によってさまざまな種類があります。最も一般的なのは、建物の中央部分または端の部分に配置された独立型の柱で支えられる「独立ピロティ」です。これは、開放感と通気性を高めるために用いられます。

「組立ピロティ」は、柱と梁を組み合わせた構造で、より頑丈で広い空間を確保できます。また、「半地下ピロティ」は地下一階部分にピロティを設けるタイプで、居住空間や駐車場などに活用されます。

さらに、用途に応じて「商業用ピロティ」「住宅用ピロティ」など、さまざまな分類があります。商業用ピロティは店舗やオフィスなどに使用され、住宅用ピロティは駐車スペースや玄関アプローチとして利用されます。

ピロティのメリット

ピロティのメリット

ピロティの最大の魅力は、開放感と通風性の向上にあります。地上階を柱だけで支えることで、周囲の景観を遮らず、自然光が豊富に取り込まれます。これにより、室内空間が明るく、風通しも良好になり、快適な居住環境を実現できます。さらに、ピロティのある建物は、耐震性にも優れています。柱が建物を支える構造になっているため、地震の揺れを分散し、建物の崩壊を防ぐ効果があります。

ピロティのデメリット

ピロティのデメリット

-ピロティのデメリット-

ピロティ構造には、いくつかのデメリットがあります。まず、構造を支える柱が必要となるため、開放感や景観が損なわれることがあります。また、柱が街路空間に張り出すと歩行者の通行を妨げる場合もあります。さらに、柱や梁が階下に張り出すと階下のプランニングに制約が生じることがあります。加えて、構造的に複雑になるため、建設コストが高くなる傾向にあります。また、雨や雪などの天候の影響を受けやすくなります。

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