建具枠の接合方法「留め」とは?

良い家をつくりたい。
先生、『留め』という用語について教えてください。

建築とインテリア研究家
留めとは、建具枠の納め方で、縦枠と横枠を45度にカットし、見込みが縦横同じ寸法になる納め方です。

良い家をつくりたい。
ということは、縦枠と横枠が同じ長さで納まるということですか?

建築とインテリア研究家
はい、そうです。見込みが同じ寸法なので、仕上がりがすっきりとした印象になります。
留めとは。
建築やインテリアで用いられる「留め」とは、建具枠の納め方のひとつです。縦枠と横枠を45度の角度でカットし、枠組みを組みます。このとき、縦枠と横枠の幅は同じ寸法になります。
留めの種類と特徴

留めの種類と特徴
建具枠同士をつなぎ合わせる「留め」には、用途や素材に応じてさまざまな種類があります。以下に主な留めの種類とその特徴を紹介します。
-差し留め-
枠材の端に溝やほぞを作り、互い違いにして差し込む方法。強固で耐久性があり、枠材の厚みが増すため、安定感があります。
-蟻留め-
枠材の片方にほぞを切り、もう片方に溝を掘って差し込む方法。差し留めに比べて強度は劣りますが、取り外しが容易です。
-箱留め-
枠材の端を直角に重ねて、それを覆うように箱型の部材で覆う方法。見た目がきれいで、強度も確保できます。
-敷居留め-
柱の下端と敷居の間に溝を作り、そこに板状の部材を差し込む方法。敷居と柱を密着させることができ、雨漏り防止になります。
-契り留め-
枠材の端を互いに欠き取って差し込む方法。強度があり、見た目が美しいです。ただし、加工が複雑になります。
留め加工に必要な道具と材料

建具枠の接合に欠かせない工程である「留め加工」には、適切な道具と材料が必要不可欠です。必要な道具には、ノコギリ、鑿、カンナ、ハンマーなどが挙げられます。また、材料としては、接着剤、釘、ビス、木栓などが用いられます。これらの道具と材料を正しく組み合わせることで、強固かつ美観に優れた建具枠の接合が可能になります。
留め加工の手順

-留め加工の手順-
建具枠を接合する留め加工には、「蟻留め」や「ほぞ留め」など、様々な方法があります。いずれの手順も、接合する部材に溝や突起を作成し、それらを組み合わせるものです。
1. -溝の作製-
最初に、受け側となる部材に溝を掘ります。この溝は、ほぞか蟻の形状に合わせます。
2. -突起の作成-
次に、差し込む側となる部材に突起を作ります。ほぞ留めの場合はほぞ、蟻留めの場合は蟻と呼ばれる突起です。
3. -接合-
溝と突起を組み合わせます。ほぞ留めではほぞを溝に差し込み、蟻留めでは蟻を溝にはめ込みます。
4. -固定-
接合した部分を釘やビスで固定します。この固定方法も、留め加工の種類によって異なります。
留め加工の注意点

留め加工の注意点として、以下の点に留意することが重要です。まず、留め加工を行う際には、正確な寸法を測定し、それに基づいて材料を加工する必要があります。また、留め加工は精密な技術を要するため、適切な工具と熟練した職人技が求められます。さらに、留め加工では、材料の強度や耐久性を損なわないように、慎重な検討が必要です。特に、留め加工によって材料に生じる応力集中や歪みに注意し、強度を確保するための配慮が必要です。また、留め加工の方法は、建具枠の形状や用途によって異なり、それぞれの目的に適合した方法を選択することが大切です。
留め加工の応用例

-留め加工の応用例-
留め加工は、建具枠や障子を組む際に使用される伝統的な技法です。この加工は、建具枠の材料を丈夫に組み立てるだけでなく、装飾性も高めます。
留め加工の応用例には、次のようなものがあります。
* 障子の組み上げ 障子は、薄い紙または布を木枠に貼った伝統的な仕切りです。留め加工は、障子の枠を固定し、耐久性を確保するために使用されます。
* 襖の組み上げ 襖は、厚手の紙または布を障子のような木枠に貼った仕切りです。留め加工は、襖の枠をより丈夫に組み立て、長持ちさせるために使用されます。
* 欄間の装飾 欄間は、障子や襖の上部に取り付ける装飾的な格子のことです。留め加工は、欄間の格子を組み立て、建具枠に取り付けるために使用されます。