長押~和室の美しさの基礎となる装飾品

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長押~和室の美しさの基礎となる装飾品

良い家をつくりたい。

先生、『長押』ってどういう意味なんですか?

建築とインテリア研究家

『長押』は和風建築で、柱に水平に取り付ける化粧材のことだよ。

良い家をつくりたい。

最初は構造材だったんですね。今は装飾品として使われているんですか?

建築とインテリア研究家

そうだね。最も一般的なのは鴨居の上に取り付ける『内法長押』だよ。

長押とは。

日本の古民家に用いられる建築用語である「長押(なげし)」とは、柱の側面に水平に設置される装飾的な部材のことです。

本来は柱を固定するための構造材でしたが、現在は和室の装飾として用いられています。最も一般的なのは鴨居の上に取り付けられる「内法長押」ですが、設置される場所によって「天井長押」「縁長押」「腰長押」などさまざまな種類があります。

長押とは何か?

長押とは何か?

長押(なげし)とは、和室の壁の中程に取り付けられた水平方向の部材です。壁を補強する役割に加え、装飾的な機能も果たします。通常は厚さ約5センチメートル、幅約10センチメートルの長方形の断面を持ち、木目が美しく、耐久性に優れた木材を使用します。長押は単に直線的に壁に沿って取り付けられるだけでなく、複雑な曲線や湾曲した形に加工されることも多く、和室の空間をより優雅に演出します。

長押の役割

長押の役割

長押の役割

長押は、和室の壁の中央付近に水平に取り付けられる装飾的な帯状の部材です。その役割は主に3つあります。1つ目は、壁の強度を補強することです。長押は壁の構造材として機能し、柱や壁を支えることで壁全体の安定性を高めます。2つ目の役割は、障子や襖などの建具のレールとして機能することです。長押の溝に建具を差し込むことで、スムーズに開閉することができます。3つ目の役割は装飾的なものです。長押は色や柄などの装飾が施されることが多く、和室の美しさに貢献します。また、建具との調和を図り、部屋全体のデザインを引き締める効果もあります。

長押の種類

長押の種類

長押は、和室の美しさの基礎となる装飾的な要素ですが、その種類は多岐にわたります。

最も一般的な長押は「平長押」で、角材状に加工した木材を横に配置したもの。簡素ながら落ち着きのある趣があり、さまざまな空間によく調和します。それに加えて、「丸長押」は断面が円形のものを指し、柔らかみのある雰囲気を醸し出します。さらに、「菱長押」は断面が菱形になっており、洗練された印象を与えます。また、「繰形長押」は表面にさまざまな文様を彫り込んだもので、空間を華やかに演出します。

長押を取り入れた和室づくり

長押を取り入れた和室づくり

長押を取り入れた和室づくりは、伝統的な日本の美意識を現代の生活に取り入れる優雅な方法です。長押とは、壁の上部に水平に設置される装飾的な木製の帯状の部材で、部屋の美観を際立たせると同時に、壁の損傷を防ぐ実用的な役割も果たします。

和室に取り入れるには、まず部屋の寸法を考慮することが大切です。長押は、梁や柱などの他の構造物と調和が取れる必要があります。高さと幅を選択する際は、部屋のサイズや天井の高さに合わせてバランスを考慮します。また、素材には杉やヒノキなどの伝統的な木種を使用することで、伝統的な雰囲気を演出できます。

最後に、長押の装飾を検討します。シンプルなものから、彫刻や金箔をあしらった華やかなものまで、さまざまなデザインがあります。伝統的な和室には、控えめな装飾が施された長押が適していますが、モダンな和室には、より大胆で現代的なデザインが合うでしょう。

長押に関する豆知識

長押に関する豆知識

長押に関する豆知識

長押は、壁の上部に取り付けられる細長い横材のことです。その役割は、単に装飾的なだけではなく、構造的な補強としても機能しています。長押は、柱や壁を連結することで、建物の強度を高め、地震などの揺れに対して建物を安定させる役割を果たしています。

また、長押は収納スペースとして利用されることもあります。長押の内部には溝が設けられており、掛け軸や刀剣などを収納することができるのです。この機能は、和室の限られたスペースを有効活用するために考え出された工夫です。

さらに、長押は壁面の意匠としても活用されています。長押には、彫刻や塗装が施されていることが多く、それらの装飾は和室の雰囲気を格調高く演出しています。長押の装飾は、伝統的な和柄から現代的なデザインまで、さまざまなバリエーションがあります。

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