定式幕とは?歌舞伎と能で用いられる幕の種類

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定式幕とは?歌舞伎と能で用いられる幕の種類

良い家をつくりたい。

先生、『定式幕』について教えてください。

建築とインテリア研究家

定式幕とは、歌舞伎や能で使用する三色の引き幕のことだよ。黒、柿色(オレンジ色)、白、または萌葱色(緑色の薄色)の3色からなり、舞台の場面転換などに用いられるんだ。

良い家をつくりたい。

なるほど、舞台の場面が変わる時に使われるんですね。

建築とインテリア研究家

その通りだよ。定式幕は舞台の雰囲気や情景を表現する効果もあるんだ。例えば、黒は夜を表し、柿色は夕方や夜明けを表すんだ。

定式幕とは。

「定式幕」とは、歌舞伎や能で用いられる舞台幕で、黒、柿色、白、または萌黄色の3色の一枚引きの幕のこと。

定式幕とは何か?その定義と特徴

定式幕とは何か?その定義と特徴

定式幕とは、歌舞伎や能で伝統的に使用される幕の一種です。演目の始まりと終わりを告げ、舞台空間を観客席から区切る役割を担っています。主な特徴として、幕の素材には絹布や麻布が用いられ、彩色や刺繍などの装飾が施されている点が挙げられます。また、定式幕には決まった寸法やデザインがあり、演目や場面によって種類が異なります。

歌舞伎と能における定式幕の役割

歌舞伎と能における定式幕の役割

歌舞伎と能で用いられる定式幕は、演目の雰囲気や展開を表す重要な役割を果たしています。歌舞伎では、舞台転換の際に舞台全体に下ろされる幕で、役者の出入りや複雑な舞台装置の早代わりを可能にします。また、場面の転換や時間の経過を表現する役割も担います。

一方、能では、定式幕は舞台空間の区分けに用いられます。能舞台には「橋掛かり」「本舞台」「後見」と呼ばれる三つの空間があり、それぞれに専用の定式幕が用いられています。これらの幕は、舞台空間を効果的に分割し、物語の進行にメリハリをつけます。

定式幕の歴史と起源

定式幕の歴史と起源

定式幕の起源と歴史

定式幕は、歌舞伎と能で用いられる幕の総称で、その起源は古く、平安時代の神楽舞にみられます。神楽舞では、神を迎えるために「御簾(みす)」とよばれる竹製の仕切りが使用されていました。これが定式幕の原型となったと考えられています。その後、鎌倉時代には「連(れん)」と呼ばれる演劇形式が盛んになり、定式幕は連で用いられるようになりました。江戸時代に入ると、歌舞伎が人気を博し、定式幕も歌舞伎の中で使用されるようになり、次第に様式化され、現在見られるような形に発展していったのです。

定式幕の色彩と象徴性

定式幕の色彩と象徴性

定式幕の色彩と象徴性

定式幕にはそれぞれ固有の色彩と象徴的な意味合いが込められています。例えば、緋色の幕はめでたい席や勝利を表し、藍色の幕は海や夜を表しています。また、緑色の幕は樹木の緑や若葉を表し、紫色の幕は高貴さや位を表しています。これら定式幕の色彩と象徴性は、歌舞伎や能において表現される物語や場面の雰囲気を演出する重要な要素となっています。

現代における定式幕の活用

現代における定式幕の活用

現代では、定式幕は伝統芸能の枠を越えて活用されています。歌舞伎や能楽の公演だけでなく、現代演劇や舞台芸術など、さまざまな演出に取り入れられています。その特徴的なデザインと独特の雰囲気を活かして、舞台空間を区切り、場面転換を演出したり、物語の背景や心情を表現したりします。また、美術館や展示会などのアートの場でも、展示空間を演出する装飾として用いられることもあります。この柔軟な活用性によって、定式幕は現代の舞台芸術やアートにおいて重要な役割を果たしているのです。

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