ヒバの魅力と活用法

良い家をつくりたい。
ヒバってどういう木ですか?

建築とインテリア研究家
ヒバはマツやスギと同じ仲間で、ヒノキ科の針葉樹です。別名がたくさんあって、アスナロや羅漢柏などと呼ばれています。

良い家をつくりたい。
どこで採れるんですか?

建築とインテリア研究家
北海道南部から九州まで分布していますが、特に青森県産の『青森ヒバ』は日本三大美林の1つとして有名です。
ヒバとは。
「ヒバ」という名は、家やインテリアに関連する用語として知られています。ヒバとは、マツやスギと同じ常緑針葉樹で、ヒノキ科に分類されます。アテやアスナロ、ツガルヒノキなど、さまざまな別称で呼ばれています。
北海道南部から四国・九州にかけて広く分布していますが、その中でも「青森ヒバ」は、秋田杉や木曽ヒノキと並ぶ日本三大美林の一つに数えられています。ヒバの特徴は、爽やかな香りがすることと、「ヒノキチオール」という薬用成分を含み、殺菌・防水効果があることです。このため、湿気や腐食に強く、神社や仏閣の建築資材として古くから用いられてきました。900年前に建てられた中尊寺の建物がほとんど傷んでいないことから、その耐久性と耐水性が実証されています。建築以外にも、殺菌力が強いためまな板や風呂桶にも使われています。
別称と分布

ヒバの別称は、地域によって異なります。北海道では「アオヒバ」、東北地方では「オオシラビソ」、中部地方では「ネズコ」、関西地方では「モミ」、中国地方では「クロモミ」、四国地方では「カナモリ」、九州地方では「アカモミ」などと呼ばれています。この多様な別称は、ヒバの分布の広さと、地域ごとの気候や環境の違いが反映されています。
ヒバの分布は、北海道から九州までと広く、主に山地の標高500~1,500mに生育しています。北海道では、東北地方に多く分布し、中部地方でも一部の地域で見られます。四国や九州では、より標高の高い地域に分布しています。生育地は、冷涼多雨の気候と、水はけの良い土壌を好みます。
日本三大美林のひとつ「青森ヒバ」

日本三大美林のひとつ「青森ヒバ」は、青森県青森市を中心とした地域に自生するヒバの総称です。その特徴は、独特の赤褐色を帯びた美しい木肌と、耐久性・耐腐食性に優れた強固な性質にあります。古くから建築材として重宝されており、風雨にさらされても腐敗しにくく、長持ちするという特性を活かして、神社仏閣や民家など、さまざまな建築物に使用されてきました。
特徴:爽やかな芳香と耐久性

「特徴爽やかな芳香と耐久性」のとおり、ヒバは特有の爽やかできりっとした芳香が特徴です。この芳香はヒノキチオールという成分によるもので、防虫・抗菌作用があるといわれています。さらに、ヒバは耐久性にも優れており、腐食や虫害に強い木材として知られています。この耐久性は、ヒバに含まれるヒノキチオールが、菌や害虫の繁殖を抑える効果があるためです。
古くからの建築資材としての活用

古くから、ヒバは建築資材として重用されてきました。その耐久性と耐朽性に優れ、寺社仏閣や民家など、さまざまな建造物に使われてきました。特に、耐久性の高い心材は、土台や柱、梁など、建物の骨格的な部分に使用されてきました。また、防虫効果や香りにも優れ、虫害や腐食を防ぐのに役立ちました。そのため、ヒバは日本の伝統的な建築物に欠かせない資材として長年使用されてきたのです。
その他の活用例:まな板や湯舟

まな板や湯舟などの身近な生活用品にも、ヒバが活用されています。まな板として使用すると、抗菌作用により食中毒の原因となる菌の繁殖を抑えられるため、衛生的に料理を作ることができます。また、ヒバの芳香成分が料理に移り、香りの良い料理が楽しめます。湯舟として使用すると、ヒノキチオールの殺菌効果によりお湯が浄化され、肌荒れや冷え性を改善する効果が期待できます。さらに、ヒバの香りが心を落ち着かせ、リラックスした入浴体験をもたらします。