ヒートポンプとは?仕組みと種類を解説

良い家をつくりたい。
先生、ヒートポンプって何ですか?

建築とインテリア研究家
ヒートポンプは熱を移動させる装置だよ。コンプレッサーを使って、低温側から高温側に熱を移動させるんだ。

良い家をつくりたい。
そうなんですね!それで、ヒートポンプにはどんな役割があるんですか?

建築とインテリア研究家
ヒートポンプには2つの役割があるよ。1つは暖房で、外気から熱を取り入れて室内を暖めること。もう1つは冷房で、室内の熱を室外に捨てることなんだ。
ヒートポンプとは。
「住まいとインテリアの用語『ヒートポンプ』とは、冷媒(フロンガスやアンモニア、二酸化炭素など)をコンプレッサー(圧縮機)で動かして、低い温度の場所から高い温度の場所に熱を移動させる装置です。ヒートポンプには、次の2つの役割があります。
* 暖房機能:エアコンの暖房時のように、外気の熱を室内に供給します。
* 冷房機能:エアコンや冷蔵庫の冷房時のように、室内の熱を外に捨てます。
エアコン、冷蔵庫のほか、近年ではエコキュートにも用いられる省エネ技術です。」
ヒートポンプのしくみ

ヒートポンプは、熱を移動させる装置です。原理は、冷媒と呼ばれる特殊な液体の性質を利用しています。冷媒は、低い温度では液体になり、高い温度では気体になります。ヒートポンプは、この性質を利用して、熱を低い温度から高い温度へ移動させます。つまり、冬には外気から熱を吸収して室内を暖め、夏には室内から熱を吸収して外気に放出します。
ヒートポンプの種類

ヒートポンプの種類
ヒートポンプには、用途や仕組みによってさまざまな種類があります。代表的な種類には、空調用途に用いられる「エアコンヒートポンプ」と、給湯や暖房用途に適した「給湯ヒートポンプ」があります。エアコンヒートポンプは、室内の空気を熱交換器で冷却または加温して、冷房や暖房を行います。給湯ヒートポンプは、屋外から空気の熱を吸収して貯湯タンクを温め、給湯や床暖房に使用されます。
暖房・冷房機能

ヒートポンプは、熱を移動させる装置で、冷暖房や給湯などの用途があります。その基本的な仕組みは、蒸発器と凝縮器と呼ばれる熱交換器の間で冷媒を循環させることです。
暖房機能では、ヒートポンプは外気から熱を吸収して屋内に放出します。外気の熱を蒸発器で取り込み、冷媒に熱を伝えて圧縮します。圧縮された冷媒は高温・高圧になり、凝縮器で熱を放出して空気を暖めます。
冷房機能では、逆の仕組みで動作します。ヒートポンプは屋内の熱を蒸発器で吸収し、冷媒に熱を伝えて圧縮します。圧縮された冷媒は高温・低圧になり、凝縮器で熱を発散して外気に出します。蒸発器から熱が取り込まれるため、室内の空気が冷やされます。
省エネ技術としてのヒートポンプ

省エネ技術としてのヒートポンプ
ヒートポンプは、高い省エネ効果を発揮します。エアコンや電気給湯器よりも効率的に熱を移動させることができるため、大幅なエネルギー消費削減が期待できます。ヒートポンプは、冷媒を循環させて熱を低温域から高温域へと移動させます。これにより、外気や地中熱などの再生可能エネルギーを利用して、少ないエネルギーで冷暖房や給湯を行うことができるのです。
ヒートポンプのメリット・デメリット

– ヒートポンプのメリット・デメリット
メリットには、エネルギー効率の高さがあります。ヒートポンプは、消費エネルギーの3~4倍の熱エネルギーを発生させることができ、従来の冷暖房システムと比べてランニングコストを大幅に削減できます。また、再生可能エネルギーである空気の熱を活用するため、環境にも優しいと言えます。さらに、冷暖房を一台でまかなえるため、設置やメンテナンスの手間が省けます。
デメリットとしては、初期導入コストが高いことが挙げられます。ヒートポンプシステム自体の費用に加え、設置費や配管工事費がかかるため、導入にはまとまった資金が必要になります。また、極寒地では効率が低下するため、寒冷地での使用には適さない場合があります。さらに、停電時には使用できないため、非常時の備えが必要です。