熱線吸収板ガラスで快適な住まいと節電対策

良い家をつくりたい。
先生、熱線吸収板ガラスってよく聞くんですけど、どういうものですか?

建築とインテリア研究家
それは、特殊な処理を施したガラスの一種で、通常のフロート板ガラスよりも日射熱をたくさん吸収できるようになっています。

良い家をつくりたい。
へぇ、じゃあ日差しを遮るのに役立つんですね。

建築とインテリア研究家
その通り。また、色ガラスとしての性質も持っているので、プライバシー保護にも役立ちます。
熱線吸収板ガラスとは。
「熱線吸収板ガラス」とは、窓ガラスの1種で、通常のガラスよりも太陽光線の熱を多く吸収するものです。鉄やニッケル、コバルトなどの金属をわずかに添加して作られ、熱線を適度に遮断します。
熱線吸収板ガラスを使用すると、冷房の負担が軽減され、節電や環境保全に貢献します。また、色付きガラスの特性により、昼間でも室内が屋外よりも暗い場合は、外部からの視線を遮ってプライバシーを守ります。一方で、屋内からは自然光によって外の景色が見えるので、閉塞感はありません。
同様のガラスに「熱線反射ガラス」がありますが、こちらは表面に金属酸化物を焼き付け、太陽光線を反射させます。熱線吸収ガラスや熱線反射ガラスは、ビルの窓ガラスによく採用されています。
熱線吸収板ガラスとは?

熱線吸収板ガラスとは、特殊な金属膜を施したガラスのことです。この金属膜は太陽光中の有害な赤外線・紫外線の大半を吸収します。赤外線は熱エネルギーを運んでおり、紫外線は家具や建材の劣化を引き起こします。つまり、熱線吸収板ガラスは、過度な熱と有害な紫外線を住宅内に取り込みません。これにより、室内の過昇を防ぎ、快適な住環境が実現できます。また、冷房の使用を抑えられるため、節電対策にもつながります。
熱線吸収板ガラスのメリット

住宅の快適性と省エネルギー対策を向上させる熱線吸収板ガラスは、数々のメリットを有します。まず、優れた断熱性能により、夏は太陽熱を遮断して室内の温度上昇を抑制し、冬は室内熱の放出を防いで暖かさを保ちます。この断熱効果により、冷暖房の使用頻度が減り、エネルギー消費を節約できます。
さらに、熱線吸収板ガラスは紫外線もカットします。紫外線は、家具やカーテンを色あせさせたり、人の皮膚にダメージを与えたりします。紫外線カット効果により、建物の劣化を防ぎ、住人の健康を守ります。また、プライバシー保護にも役立ち、外からの視線を遮りながら、室内からの見通しを確保します。
プライバシー保護にも役立つ

熱線吸収板ガラスは、その優れた遮熱効果によって快適な住まいを実現するだけでなく、プライバシー保護にも役立ちます。このガラスは、太陽光を効果的にカットするため、外からの視線を遮り、プライバシーを守ることができます。特に、窓が道路や隣家と面している場合や、開放感がありながらもプライバシーを確保したい場合に有効です。また、熱線吸収板ガラスを使用することで、カーテンやブラインドなどの遮光対策も軽減でき、室内を明るく開放的な印象にすることができます。
熱線反射ガラスとの違い

熱線反射ガラスは、日射を反射するコーティングが施されているガラスです。一方、熱線吸収板ガラスは、日射を吸収し、熱に変換する板状の素材を組み込んだガラスです。
この違いは、それぞれの機能に表れます。熱線反射ガラスは、日射を屋外に反射するため、室内への熱の侵入を防ぎます。一方、熱線吸収板ガラスは、日射を吸収して熱に変換するため、室内を暖かくする効果があります。そのため、結露の防止やヒートアイランド現象の緩和に役立ちます。また、熱線吸収板ガラスは、熱を蓄える特性があるため、夜間や冬季に室内を暖かく保つ効果も期待できます。
使用例

熱線吸収板ガラスの使用例として、住宅やオフィスビルの窓ガラスに使用されることが挙げられます。このタイプのガラスは、太陽光線のうち望ましくない熱線のみを吸収し、可視光線や熱は透過するため、建物内を明るく保ちながら過熱を抑えることができます。また、熱線吸収板ガラスは紫外線も99%以上カットするため、家具やカーペットなどの内装材の色褪せや劣化を防ぐ効果もあります。さらに、熱が外に逃げにくい性質を利用して、冬には暖房効率を高めることも期待できます。