家とインテリアの用語『トチノキ』

良い家をつくりたい。
『トチノキ』っていうのは、どんなものですか?

建築とインテリア研究家
トチノキは、落葉広葉樹で、北海道南部や東北地方に多い大きな木だよ。街路樹や庭園樹として植えられることもあるんだ。

良い家をつくりたい。
なるほど。木材としても使われるんですね。

建築とインテリア研究家
そうなんだ。加工しやすく、家具やおもちゃ、日用品など幅広く使われているよ。ただし、乾燥すると狂いが出やすいので注意が必要だよ。
トチノキとは。
家具やインテリアの分野で使われる「栃(とち)」は、トチノキ科トチノキ属の落葉広葉樹です。北海道南部や東北地方に多く生息し、高さは25メートル、幹の太さは1メートルにも達する大木です。湿気の多い肥沃な土壌を好み、街路樹や庭園樹として親しまれています。
花は白色または淡紅色でそれほど目立ちませんが、雄しべが伸びて華やかな印象を与えます。木材の色は黄白色から薄黄褐色で、年輪は細かく目立ちません。加工しやすい上に肌目が細かく美しいことから、仕上げると絹のような光沢が生まれます。ただし、乾燥時に狂いが生じやすいという特徴があります。
柔軟性のある質感を持ち、木材としての耐久性はそれほど高くありません。加工のしやすさを活かして、伝統家具や玩具、茶道具、日用雑貨など、さまざまな製品に使用されています。
トチノキとは

トチノキとは、センダン科の落葉高木です。日本では北海道から九州まで広く分布しており、山地や谷間に生育しています。樹高は通常10~20メートルで、幹は直立してわずかにねじれています。
葉は5~7枚の小葉からなる掌状複葉で、縁には鋸歯があります。色は濃緑色で、秋になると鮮やかな黄色に紅葉します。花期は4~5月で、円錐花序に多数の白い花を咲かせます。
トチノキの特徴

トチノキの特徴
トチノキは、丈夫な木材で知られる落葉樹です。その木材は、弾力性と耐久性に優れ、家具や床材などのさまざまな用途で使用されています。トチノキの木材は、加工が容易で、美しい仕上がりが得られます。さらに、トチノキは防虫性と耐水性に優れ、長期間その美しさを保つことができます。
トチノキの花と実

トチノキの花と実
トチノキは、初夏に大きな円錐形の花穂を咲かせます。花は白から淡いピンク色で、雄株と雌株に分かれています。雄株の花には雄しべが多く、雌株の花には雌しべが多くあります。トチノキの実は、秋に熟すと茶色のトゲトゲした蒴果になります。この蒴果の中には、大きな種が2~3個入っています。トチノキの種は食べることができ、昔は飢饉の際に貴重な食料源として利用されていました。
トチノキの木材の特性

トチノキの木材の特性
トチノキは、日本や中国原産の落葉広葉樹です。その木材は、家具や建築材料として広く使用されています。トチノキの最も特徴的な特性は、その軽さです。同程度の大きさの他の木材と比較して、非常に軽く、取り扱いが容易です。そのため、家具や建具などの軽量化が求められる用途に適しています。
さらに、トチノキの木材は柔らかく加工しやすいという特性も持ち合わせています。加工性に優れていることから、緻密で繊細な装飾品や精巧な手工芸品の製作によく用いられています。また、耐湿性・耐腐食性に優れているため、湿気の多い環境や屋外での使用にも適しています。長期間使用しても、品質が維持されやすい特徴があります。
トチノキの用途

-トチノキの用途-
トチノキは、その丈夫さと耐久性で知られ、古代からさまざまな用途で利用されてきました。
最も一般的な用途のひとつは、家屋の構造材です。特に柱、梁、床板などに使用され、建物の強度と安定性を確保します。また、家具の制作でも頻繁に使用され、テーブル、椅子、キャビネットなど、さまざまなアイテムが作られています。
さらに、トチノキは楽器の材料としても用いられます。硬く共鳴性に優れているため、ギター、バイオリン、ドラムなどの弦楽器や打楽器のボディやネックに使用されています。
その他、トチノキは装飾品や工芸品の作成にも使用されます。その美しい木目と光沢は、ボウル、フォトフレーム、ジュエリーなどの高級感のあるアイテムに利用されています。