複層ガラスの基礎知識

良い家をつくりたい。
先生、「複層ガラス」ってどういうものですか?

建築とインテリア研究家
複層ガラスは、断熱性や遮音性を向上させるために、複数のガラス板を組み合わせて作ったガラスのことだよ。ガラスの間に乾燥空気やガスを封入して密封されていて、結露を防ぐ効果もあるよ。

良い家をつくりたい。
なるほど、だから複層ガラスは省エネにもなるんですね。

建築とインテリア研究家
そうだね。熱を逃がしにくくすることで、暖房や冷房の使用量を減らすことができるんだよ。
複層ガラスとは。
「複層ガラス」という建築用語があります。これは、1つの窓枠に複数のガラス板を重ね合わせて密封し、その内部に空気やガスを封入したガラスです。複層ガラスには高い断熱性・遮音性があり、結露を防止する効果にも優れています。さらに、省エネ効果も期待できます。
複層ガラスとは?

複層ガラスとは、単板ガラスを2枚以上重ね、その間に空気層または希ガスの層を形成したガラスのことです。単板ガラスでは屋外と屋内の温度差で結露が生じることがありますが、複層ガラスは空気層や希ガス層が断熱性を高めるため、結露を軽減できます。また、空気層や希ガス層が遮音性を強化するため、外部からの騒音の遮断にも効果があります。さらに、複層ガラスはガラスの厚みや層の数を調整することで、断熱性や遮音性をより高めることができます。
複層ガラスの構造

複層ガラスの構造は、主に2枚または3枚のガラス板で構成されています。これらのガラス板は、金属製のスペーサーで分割されており、そのスペーサーには乾燥剤が充填されています。乾燥剤はガラス板の間に湿気が入るのを防ぎ、複層ガラスの断熱性を維持する役割を果たします。
スペーサーには、アルミニウムやステンレス鋼などの金属製のものと、ポリイソブチレンやポリウレタンなどの非金属製のものがあります。非金属製スペーサーは、金属製スペーサーよりも断熱性に優れていますが、耐久性は劣ります。
複層ガラスのメリット

複層ガラスは、2枚以上のガラス板を組み合わせた特殊なガラスです。それらのガラス板は、中間空気を挟んで隔てられています。この空気が、単層ガラスに比べて高い断熱性を発揮します。外気の温度が室内に伝わりにくくなり、冬場は室内の暖気を逃がしにくくなります。また、中間空気を設けることで、遮音性も向上します。騒音や雑音を効果的に遮断することができ、快適な居住空間づくりに役立ちます。
複層ガラスの選び方

複層ガラスの選び方
複層ガラスの選択は、住まいの省エネ性能や快適性を左右する重要なポイントです。選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
- ガラスの種類 複層ガラスには、ペアガラス(2枚のガラス)、トリプルガラス(3枚のガラス)、真空ガラス(2枚のガラスの間に真空層)などがあります。省エネ性を重視するなら真空ガラスが、コストを抑えたい場合はペアガラスがおすすめです。
- ガラスの厚さ ガラスの厚さは、断熱性や遮音性に影響します。一般的に、厚いガラスほど性能が高くなります。
- スペーサーの素材 スペーサーは、2枚のガラスの間に設置される枠のことです。アルミニウム製やステンレス製などがあり、断熱性や耐久性に差があります。
- ガス充填 スペーサー内の空気をアルゴンガスやクリプトンガスといった不活性ガスで充填すると、断熱性が向上します。
これらの要素を考慮しながら、住まいの環境や予算に合った複層ガラスを選びましょう。
複層ガラスの施工とメンテナンス

複層ガラスの施工とメンテナンス
複層ガラスの適切な施工は、その性能を十分に発揮させるために不可欠です。施工は専門業者によって行われ、ガラスとフレームが適切に組み合わされ、気密性と防水性を確保する必要があります。また、複層ガラスは定期的なメンテナンスを必要とします。これは、汚れや結露を取り除き、シール材が損傷していないか確認するために行います。適切なメンテナンスを行うことで、複層ガラスの寿命を延ばし、その機能性を維持することができます。