住宅の省エネ指標「ZEH水準」と「ZEH住宅」の違い

良い家をつくりたい。
ZEH水準とZEH住宅の違いは何ですか?

建築とインテリア研究家
ZEH水準は省エネ基準ですが、ZEH住宅はエネルギー収支をゼロ以下にする家です。

良い家をつくりたい。
ZEH住宅では太陽光発電が必須ですか?

建築とインテリア研究家
はい。ZEH住宅では、太陽光発電などの創エネが不可欠な要素です。
ZEH水準とは。
家やインテリアの世界で「ZEH基準」という言葉があります。この基準を満たすには、「断熱等性能等級5」と「一次エネルギー消費量等級6」の両方の条件をクリアする必要があります。
一方、「ZEH」や「ZEH住宅」とは、「エネルギーの収支をゼロ以下に抑える家」のことです。住宅の省エネ化をいくら進めても、冷暖房や照明、給湯などの日常生活でエネルギーを消費するため、収支をゼロ以下にするには太陽光発電システムなどを設置してエネルギーを生み出す必要があります。つまり、ZEH住宅では、太陽光発電などの創エネは欠かせない要素となります。
それに対して「ZEH基準」は、太陽光発電システムなどを必須としているわけではありません。
ZEH水準と断熱等性能等級・一次エネルギー消費量等級の関係

ZEH水準とは、住宅の省エネルギー性能を表す指標です。ZEH水準は、一次エネルギー消費量と断熱等性能等級の2つの基準を満たす必要があります。
一次エネルギー消費量は、住宅で消費されるエネルギーの総量であり、ZEH水準では正味で年間一次エネルギー消費量10kWh/m²以下であることが求められます。断熱等性能等級は、住宅の断熱性能を表す等級であり、ZEH水準では等級4以上であることが求められます。
つまり、ZEH水準とは、一次エネルギー消費量が少なく、断熱性能が高い住宅であることを示しています。
ZEH住宅とZEH水準の違い

ZEH(ゼッチ)水準とは、建築物全体の年間の一次エネルギー消費量が、基準一次エネルギー消費量に対してマイナスまたはゼロ以下になる住宅の省エネ性能指標のことです。一方、ZEH住宅とは、性能指標であるZEH水準を満たした住宅のことです。つまり、ZEH住宅は、年間のエネルギー消費量が基準値より少ないかゼロである住宅となります。
ZEH住宅に必要な創エネ

ZEH住宅を導入するためには、創エネ設備が欠かせません。創エネとは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを活用して、住宅内で電気を発生させることです。ZEH住宅では、住宅の年間の一次エネルギー消費量が、創エネによって発電されたエネルギー量を上回る必要があります。そのため、太陽光パネルなどの創エネ設備の導入が不可欠となっています。
ZEH水準の基準

ZEH水準の基準
ZEH水準とは、住宅のエネルギー性能に関する指標です。外皮の断熱性能、効率的な設備の利用、再生可能エネルギーの導入などによって、年間の一次エネルギー消費量を大幅に削減した住宅の性能を評価するものです。具体的な基準としては、住宅の規模や地域によって異なりますが、一般的に以下のような要件を満たしています。
* 外皮の断熱性能熱損失係数(UA値)が地域ごとに定められた基準値以下であること
* 効率的な設備の利用給湯器や空調機器などの一次エネルギー消費効率が基準値以上であること
* 再生可能エネルギーの導入太陽光発電システムや風力発電システムなどにより、一定量の再生可能エネルギーを創出すること
ZEH住宅のメリット

ZEH水準とは、住宅の省エネ性能を表す指標であり、一次エネルギー消費量が基準値(地域ごとに設定される)の50%以下となる住宅を指します。一方、ZEH住宅とは、ZEH基準を満たした住宅であり、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを組み合わせて、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロにする住宅です。
ZEH住宅は、以下のようなメリットがあります。まず、光熱費の削減につながります。ZEH住宅は断熱性や気密性に優れ、冷暖房にかかるエネルギーを削減できます。また、太陽光発電システムを搭載することで、発電した電力を住宅で使用することができ、光熱費をさらに抑えることができます。
さらに、ZEH住宅は環境に優しいです。一次エネルギー消費量がゼロになるため、温室効果ガスの排出を抑制できます。また、再生可能エネルギーの利用を促進し、化石燃料への依存を減らすことができます。
また、ZEH住宅は資産価値の向上が期待できます。省エネ性能が高い住宅は、光熱費が低く済み、環境にも配慮していることから、住宅の需要が高まります。そのため、ZEH住宅は売却時や賃貸時に有利となる可能性があります。