家とインテリアの「植栽」 知っておきたい基礎知識

良い家をつくりたい。
先生、植栽について教えてください。

建築とインテリア研究家
植栽とは、敷地内の庭やアプローチ沿いの空地に植えられた樹木や草花のことで、景観や機能的な役割があります。

良い家をつくりたい。
住宅の植栽で、家の象徴となるような庭樹のことをシンボルツリーと言うのですね。

建築とインテリア研究家
そうです。シンボルツリーは、子どもの誕生などを記念して植えられたり、家の顔のような存在になります。
植栽とは。
「植栽」とは、敷地内の庭やアプローチ沿いの空き地に植えられた樹木や草花のことです。門や塀、生垣などの代わりに、敷地内側に植えられた樹木も植栽と呼ばれます。さらに、バルコニーなどの屋上緑化も広義には植栽に含まれ、景観の向上だけでなく、災害時の避難場所や温度調整など、さまざまな効果があります。
道路、河川、公園、学校などの公共施設や工場などの植栽については、国や地方自治体によって定められた「緑化基準」があり、植栽面積の割合や単位面積当たりの植栽本数などを守る必要があります。
住宅の植栽の中で、子どもの誕生などを記念して植えられた、家の象徴となる庭木を「シンボルツリー」と呼びます。庭にどのような植栽を植えればよいかの基本的な知識をご紹介します。
植栽とは?その定義と種類

-植栽とは?その定義と種類-
植栽とは、目的や機能に合わせて植物を配置・管理することです。自然界で植物が自生している状態とは異なり、人為的に計画され、手入れされています。植栽の目的は、美観の向上、プライバシーの保護、日陰の確保、土壌の保全など、多岐にわたります。
植栽は、大きく2種類に分類できます。一つ目は常緑樹で、一年中葉を茂らせています。常緑樹には、モミやツゲ、ヒイラギなどがあります。もう一つは落葉樹で、季節によって葉が落葉します。落葉樹には、桜、紅葉、ケヤキなどがあります。
さらに、植栽は目的や用途によって、次のような種類に分けられます。
– 庭園植栽 庭園を構成する植物。景観の美観向上や憩いの場としての機能を果たします。
– 道路植栽 道路沿いに植栽され、景観の向上や日陰の確保、防音効果などの役割があります。
– 屋上緑化 屋上やバルコニーに植物を植え付けることで、熱遮断効果や屋内の快適性の向上に貢献します。
植栽の目的と効果

植栽の目的とは、単に植物を飾るだけでなく、さまざまな機能や効果をもたらすことです。視覚的な美しさや香りを提供するだけでなく、空気の浄化、プライバシーの確保、日よけといった実用的なメリットも数多くあります。また、緑を身近に置くことで、ストレス軽減や気分転換にも効果的です。さらに、植栽は建物の美観を高め、資産価値の向上にもつながります。
植栽の基礎知識とポイント

家のインテリアに植物を取り入れる「植栽」は、空間を彩り、心身を癒すメリットがあります。植栽を始める際の基礎知識として、まず考慮したいのが光条件です。植物はそれぞれ好みの光環境があり、日陰や日なたなど好適な場所を調べて選ぶ必要があります。また、植物の大きさと配置も重要です。空間のバランスを考え、適切なサイズと数を配置することで、調和のとれたインテリアが生まれます。さらに、水の管理が不可欠です。植物の水やり頻度は種類によって異なりますが、土の乾き具合を観察して適切に与えることが大切です。
庭に植えたい植栽の種類

庭園に植えたい植栽を選ぶ際には、いくつかの視点から検討することが重要です。まずは、立地条件を確認しましょう。日当たりや風当たり、土壌の性質を考慮することで、適切な植物を選択できます。次に、用途を考えます。観賞用、目隠し、防風など、目的によって適した植栽が異なります。また、成長速度や樹形も重要な要素です。成長が速いものや背が高くなるものは、メンテナンスの手間が増えます。さらに、季節による変化を考慮することも大切です。常緑樹は一年中緑を保ちますが、落葉樹は季節ごとに葉の色や形が変化します。これらの要素を総合的に考慮することで、庭に調和し、その魅力を引き出す最適な植栽を選ぶことができます。
植栽を上手に活用した家のエクステリア

家のエクステリアを美しく飾る植栽は、住まいの魅力を高めてくれます。玄関先に彩りを添える花壇から、プライバシーを確保する生垣まで、さまざまな種類の植物が活用できます。適切な植栽を選ぶことで、外観に季節感や自然の美しさを取り入れ、家の第一印象を向上させることができます。また、植栽は家の断熱性を高め、騒音を軽減するなど、機能的な役割も果たします。