壁紙の重ね裁ち・重ね切りとは?

良い家をつくりたい。
重ね裁ちはどんな意味ですか?

建築とインテリア研究家
定規を使って重ねた2枚の壁紙を一緒に裁断して仕上げる施工法です。

良い家をつくりたい。
柄合わせをして裁断位置を決めるんですね。

建築とインテリア研究家
その通りです。そして裁断する時は下地に傷が付かないよう注意が必要です。
重ね裁ち/重ね切りとは。
インテリア業界で「重ね裁ち」または「重ね切り」と呼ばれる施工法があります。これは、壁紙を貼る際に使用するジョイント方法です。
柄を合わせて裁断位置を決め、定規を当てて重なった2枚の壁紙を一緒に裁断します。こうすることで、継ぎ目が目立たなくなる仕上がりが得られます。ただし、裁断する際は下地に傷を付けないように注意が必要となります。
重ね裁ち・重ね切りの概要と特徴

壁紙の重ね裁ち・重ね切りとは、複数の壁紙を重ね合わせて、立体感や質感を演出する技法です。裁ち方の違いによって、「重ね切りのこと」と「重ね裁ち」に分かれます。重ね裁ちは、壁紙を重ねた部分で裁断し、段差をつけて貼り付ける方法で、メリハリのある表情を生み出します。一方、重ね切りは、壁紙を重ねたまま裁断し、段差をなくして平面的な仕上がりにする方法です。これにより、柔らかな印象を与えることができます。重ね切りの場合、より繊細な柄や光沢のある壁紙を使うことで、ラグジュアリーな雰囲気も演出できます。
重ね裁ち・重ね切りを行うための手順

-重ね裁ち・重ね切りを行う手順-
壁紙の重ね裁ちや重ね切りを行うには、適切な手順を踏むことが重要です。まず、重ね裁ちを行う場所を測定し、適切な壁紙を準備します。次に、壁紙を壁に貼るときに使用するのりを選び、壁紙の端を揃えて折ります。重なり合った部分を定規で測定し、切り込みを入れてから余分な部分を切り取ります。最後に、継ぎ目部分をしっかりと圧着して、壁紙のずれを防ぎます。重ね切りを行う場合も同様の手順で、重ね裁ちよりも継ぎ目を目立たなくすることができます。
重ね裁ち・重ね切り時の注意点

壁紙の重ね裁ち・重ね切り時の注意点
壁紙を美しく仕上げるためには、重ね裁ち・重ね切りの作業が重要です。ただし、この作業には注意すべき点がいくつかあります。
まず、重ねる壁紙の継ぎ目は、必ず下地のジョイントに合わせて行う必要があります。そうでないと、継ぎ目が目立ち、不自然な仕上がりになってしまいます。また、重ねる幅はあまり広くとらないようにしましょう。一般的には、3~5cm程度が適切です。幅が広すぎると、重ねた部分が目立ったり、破れたりしやすくなります。
さらに、重ね裁ちをする際には、必ず上側の壁紙を下側の壁紙よりもやや長く切ります。こうすることで、継ぎ目が目立たなくなり、仕上がりがきれいになります。また、重ね切りをする際には、上側の壁紙を斜めに切りましょう。こうすると、継ぎ目がかさばらず、フラットな仕上がりにつながります。
重ね裁ち・重ね切りのメリット

-重ね裁ち・重ね切りのメリット-
壁紙の重ね裁ちや重ね切りの手法には、いくつかの利点があります。まず、継ぎ目を目立たなくできるという点が挙げられます。通常の壁紙の貼り方では、継ぎ目が目立ちやすいものですが、重ね裁ちや重ね切りによって、継ぎ目をより自然に仕上げることができます。これにより、美観が向上し、壁紙をよりシームレスに見せることができます。
さらに、補強効果を得られるというメリットもあります。一般的な壁紙は一枚貼りですが、重ね裁ちや重ね切りでは複数の層が重なるため、強度が増し、破れたり剥がれたりしにくくなります。これは、特にドアや窓枠などの出入りが多い場所や、ペットや小さな子供が居る家庭において有効です。
また、デザインの可能性が広がるという点も見逃せません。異なる色の壁紙や柄を組み合わせることで、ユニークで視覚的に魅力的な壁面を演出することができます。重ね裁ちや重ね切りによって、単なる壁面を超えて、アートのような空間を生み出すことができます。
重ね裁ち・重ね切りのデメリット

重ね裁ち・重ね切りにも、デメリットがあります。まず、生地の厚みが増すため、カーテンの開け閉めが重くなったり、家具との干渉で障壁になったりします。また、保温性が高くなりすぎる場合があり、特に夏場は室内の温度が上がりやすくなります。さらに、埃や汚れが溜まりやすいため、こまめなお手入れが必要になります。最後に、施工が複雑になるため、専門業者に依頼する場合の費用が高額になる可能性があります。