住宅の必要換気量とは?その目安について

良い家をつくりたい。
住宅の必要換気量について教えてください。

建築とインテリア研究家
住宅の必要換気量とは、1人当たり20~30立方メートル/hの換気量が必要なことを指します。

良い家をつくりたい。
住宅全体の換気量はどのように求めればよいですか?

建築とインテリア研究家
住宅全体の換気量は、換気回数で0.5回/h、または30立方メートル/h×家族人数のいずれか多い値が目安となります。
住宅の必要換気量とは。
住宅の換気には基準があります。居室(リビングやダイニング)の換気量は、1人当たり20~30立方メートル/時が必要です。住宅全体の換気量は、1時間に0.5回、または30立方メートル/時×家族の人数で計算し、多い方を目安にします。
例えば、床面積100平方メートル、天井高2.1メートルの家に4人家族が住んでいる場合、住宅全体の換気量は約210立方メートルとなります。0.5回/時の換気であれば、換気量は105立方メートル、30立方メートル×4人であれば120立方メートルとなり、後者が換気量の目安になります。
必要換気量の定義

-必要換気量の定義-
必要換気量とは、快適かつ健康的な室内環境を維持するために必要な空気量の最小値のことです。これは、室内に発生する二酸化炭素、湿気、臭いなどの汚染物質を適切に排出するための基準となります。必要換気量は、室内の容積や使用状況、居住者の数などによって異なります。十分な換気が行われなければ、これらの汚染物質が蓄積し、健康問題や不快感につながる可能性があります。そのため、十分な換気を確保することが重要です。
1人あたりの必要換気量

住宅の換気において最も重要なのは、1人あたりに必要な換気量を確保することです。1人あたりの必要換気量は、呼吸や活動によって発生する二酸化炭素や湿気を排出するために必要とされます。日本の建築基準法では、住宅の1人あたりの換気量は、居室では20立方メートル/時間以上、廊下や玄関などの非居室では10立方メートル/時間以上と規定されています。ただし、これは最低限の換気量であり、実際に必要な換気量は、住宅の大きさや居住人数、使用状況によって異なります。
住宅全体の必要換気量

住宅全体の必要換気量は、居住者の健康と快適さを確保するために必要な新鮮な空気量のことです。その目安は、住宅の延べ床面積に応じて決められています。一般的に、一人当たり1時間あたりの必要換気量は30立方メートル程度とされています。つまり、延べ床面積50平方メートルの住宅では、50×30=1500立方メートル/時間の換気が必要となります。換気は、空気の滞留を防ぎ、室内の有害物質を排出する役割を果たします。十分な換気が確保されていないと、健康被害につながるだけでなく、結露やカビの発生にもつながりかねません。
数値で表す必要換気量

住宅の必要換気量は、主に換気扇などの設備によって行われます。この必要換気量を数値で表す方法があります。一般的な目安として、居室では室容積(m³)×0.5(回/時)、台所や浴室では室容積×1.0(回/時)以上を確保すると良いとされています。
換気回数による換気量の計算

換気回数による換気量の計算
住宅の換気量は、換気回数と部屋の容積から計算できます。換気回数とは、1時間に部屋の空気を何回転させるかを表す数値です。一般的に、住宅の換気回数は、居室で0.5~1回/h、洗面所・脱衣所で4~6回/h、トイレで6~8回/hが推奨されています。
換気量を計算する式は次のとおりです。
-換気量 = 換気回数 × 部屋の容積-
例えば、居室の容積が30立方メートルで、換気回数が0.7回/hの場合、換気量は次のようになります。
換気量 = 0.7回/h × 30立方メートル = 21立方メートル/h
この計算結果から、この居室では1時間に21立方メートルの空気を入れ替える必要があることがわかります。