オニグルミで知る家とインテリアの用語

良い家をつくりたい。
オニグルミって、家具とかに使われる木ですか?

建築とインテリア研究家
はい、その通りです。オニグルミはクルミ科クルミ属の落葉広葉樹で、家具材や建築材として広く利用されています。

良い家をつくりたい。
木目はどうなっているんですか?

建築とインテリア研究家
オニグルミは散孔材といって、道管が無差別に存在するため、木目がはっきりしません。辺材は灰白色、芯材はくすんだ褐色で、境界は明瞭です。
オニグルミとは
建築やインテリアの世界では、「オニグルミ」という樹種がよく用いられます。「オニグルミ」はクルミ科の落葉樹で、木材として家具や建築資材などに利用されています。
一般的なブナや桜の木とは異なり、「オニグルミ」には規則的な道管を持たず、木目が目立たない散孔材です。辺材は灰白色で、芯材はくすんだ褐色をしており、境界がはっきりしています。
「オニグルミ」は比較的軽量で、乾燥時の比重は約0.53とされています。建築資材としては、北米産のウォルナットに似た性質があります。
日本全土と樺太に広く分布しており、主に山間の湿地に生息しています。加工性が良く、木肌はわずかに粗いですが、表面仕上げは良好です。また、加工後の割れや歪みが少なく、磨くと光沢が出るため、銃床にも使用されています。
国産の「オニグルミ」は、木目が美しくないなどの理由で建築資材として利用されることは少なく、多くは輸入材が使用されています。種子は食用になりますが、サイズはやや小さく、殻が厚くて硬いのが特徴です。仁は脂肪分が豊富で、濃厚な味わいと優れた保存性を備えています。
オニグルミの特徴
オニグルミは、ブナ科クルミ属の落葉樹です。日本全土に分布し、標高1,000m以下の山地に生息しています。高さは15~20mと大きく、葉は手のひら状で5~7枚の小葉に分かれています。
オニグルミの特徴的な点は、果実の硬く厚い殻です。この殻は「鬼殻(おにがら)」と呼ばれ、オニグルミという名前の由来にもなっています。鬼殻の内側には、クルミの実が入っています。
また、オニグルミは樹皮が滑らかで、経年変化で美しい斑紋が現れます。この斑紋は「虎斑(とらふ)」と呼ばれ、家具や工芸品などに使用されています。
家とインテリアでの用途

家とインテリアでの用途には、オニグルミ材のさまざまな利用法があります。丈夫で耐久性があるため、伝統的な日本の建築では梁や柱、床材などに使用されてきました。その独特の木目は家具や小物作りにも人気で、テーブル、椅子、キャビネットなどのインテリアアイテムに加工されています。さらに、オニグルミの実は食用として利用され、料理のアクセントとして加えることができます。
国産と輸入材の違い

国産と輸入材の違い オニグルミは日本の固有種ですが、海外からも輸入材が出回っています。国産材と輸入材の違いは主に産地と価格です。国産材は長野県や岐阜県などの国内産で、輸入材は主にアメリカやカナダなどから輸入されています。国産材の方が希少で、流通量が少ないため価格が高くなっています。一方、輸入材は量が豊富なので比較的安価です。また、国産材は日本の気候に適した特性を持っており、耐久性が高い傾向があります。輸入材も性能的には国産材に劣りませんが、加工時の収縮率や狂いが出やすい場合があります。
オニグルミ材の加工性
オニグルミ材の加工性は、柔らかく加工が容易なことで知られています。緻密で均一な木質は、表面を滑らかに仕上げることができ、美しく光沢のある仕上がりになります。また、衝撃や傷に強く、耐久性にも優れています。ただし、変形や反りが生じやすい性質もありますので、加工の際は注意が必要です。
種子の利用方法

オニグルミの種子は、食用や民間療法など、さまざまな用途があります。食用としては、生で食べたり、炒ったりしてナッツとして楽しむことができます。また、すりつぶして粉末にして、クッキーやパンなどの焼き菓子に使用されることもあります。民間療法では、種子のエキスが消化促進や鎮痛効果があるとされ、伝統医学で使用されてきました。さらに、種子は油分を多く含んでおり、ランプ用の燃料や潤滑剤としても利用されています。
