家とインテリアの用語『軸回し』とは?

良い家をつくりたい。
「軸回し」って何ですか?

建築とインテリア研究家
「軸回し」とは、仏間などに設けられる襖(ふすま)のことです。開けた状態で奥にスライドさせて格納できる建具です。

良い家をつくりたい。
仏壇と干渉しないようにするためですね。

建築とインテリア研究家
その通りです。仏壇を見えなくするために使われますが、最近では洋間にも応用されています。開き戸ではデザイン的に収まりの悪いときにも、軸回しにすることですっきりとしたイメージになります。
軸回しとは。
和室の住空間でよく使われる「軸回し」。仏間に設ける襖戸を指し、開いたときに奥の壁に引き込めるようになっている建具です。扉がスライドして格納されるため、仏壇と干渉せず、邪魔にならない点が特徴です。柱にレールを取り付ける必要があるため、ある程度の幅が必要となります。仏壇を隠す役割があるため、電源を利用する場合はあらかじめ内部に用意しておきましょう。近年では仏間だけでなく、洋室でもこの手法が応用されることが増えています。開き戸ではデザイン的に収まりが悪い場合、軸回しにすると扉が壁の中に収まり、すっきりとした印象になります。
軸回しの特徴

-軸回しの特徴-
軸回しとは、建築やインテリアにおける空間の回し方を指します。中心となる軸や通路を中心に空間を分割して利用する構成を意味します。
この手法では、空間のつながりと分断を同時に実現できます。軸となる通路は空間を区切りますが、同時にそれらを関連付けます。これにより、開放感とプライベート感のバランスが取れた居心地の良い空間が生まれます。
軸回しは、動線や視線の誘導にも使用できます。中央軸を視線の焦点にすれば、空間を奥行きのあるものに見せることができます。また、軸から広がる通路を動線にすることで、効率的な空間利用にもつながります。
軸回しの仕組み

軸回しとは、障壁を回転させて部屋の仕切りを変える伝統的な日本の仕組みです。障壁は軽量で耐久性のある木製フレームに張られ、和紙または布で覆われています。軸回しの仕組みは、障壁が床と天井に設置された溝に収まることです。溝に沿って障壁をスライドさせると、回転して部屋のレイアウトを変更できます。
この仕組みにより、軸回しは柔軟性に優れ、スペースの有効活用にも役立ちます。例えば、障壁を完全に開けて開放的な空間を作成したり、半開にしてプライベートなエリアと共有エリアを区分けしたりできます。また、軸回しは部屋の通気や換気にも役立ちます。
軸回しの役割

軸回しの重要な役割の一つは、空間の広がりを演出することです。部屋の一角に大きな家具を配置すると、その周囲に自然な動線が生まれ、部屋の広さが強調されます。また、特定のスペースを強調して視覚的な焦点を作ることもできます。
軸回しと仏壇の関係

仏壇を安置する際に軸回しという言葉が用いられることがあります。これは、仏壇がご先祖様や故人を祀る神聖な場所と捉えられているため、仏様に対して失礼のない向きにする必要があるからです。一般的に、仏壇は部屋の北側や北東側、つまり仏教の聖地であるインドに向かって安置されます。さらに、仏壇の前に背の高い家具や障壁物を置かないことで、仏様に十分な光と空間が確保され、崇拝がしやすい環境を整えます。このように、軸回しの概念は、仏壇と故人への敬意と配慮を表しています。
洋間での軸回しの活用方法

洋間における「軸回し」の活用法
洋間でも軸回しは有効に活用できます。洋間は一般的に簡素な装飾が施されていますが、軸回しによって アクセントを加えることができます。例えば、ソファや椅子の横に小さな軸を吊るして、和の雰囲気を演出したり、ダイニングテーブルの上に大きな軸を飾って、空間を引き締めたりすることができます。 軸回しのサイズや素材を工夫することで、モダンな洋間にも調和させることができます。また、季節ごとに軸を変えることで、洋間の雰囲気を簡単に変えることもできます。