ラス・モルタル塗りの基礎知識

良い家をつくりたい。
ラス・モルタル塗りの説明を教えてください。

建築とインテリア研究家
ラス・モルタル塗りとは、ラス(塗壁下地用の材料)にモルタルを塗る工法です。防火構造として認められることもあります。

良い家をつくりたい。
ラスって具体的には何ですか?

建築とインテリア研究家
金属性のメタルラスやワイヤーラス、ラスボードなどです。
一定の厚さ以上のものが防火構造として認められています。
ラス・モルタル塗りとは
「ラス・モルタル塗り」とは、塗り壁や塗り天井の下地として、木ずりや金属板(メタルラス、ワイヤーラス)、ラスボードなどの金網状の材料をラスと呼びます。一般的には、金属製のラスの上にモルタルを塗って仕上げる工法を指します。厚さがある程度以上のラス・モルタル塗りは、防火構造として認定されています。
ラス・モルタル塗りの定義と特徴

ラス・モルタル塗りとは、金属製のラス網を下地材として、モルタルを塗り重ねて仕上げる建築工法です。ラス網は主として鉄線で編んで作られるもので、モルタルの強度を増し、ひび割れを防ぐ役割を果たします。
ラス・モルタル塗りの特徴としては、まず耐震性・耐火性に優れていることが挙げられます。鉄線で編まれたラス網とモルタルの組み合わせにより、外部からの衝撃や火災にも耐えることができます。また、通気性に優れているため、壁内に湿気がこもりにくく、カビや腐食を防ぐ効果があります。さらに、装飾性に優れているのも特徴で、さまざまなテクスチャーやカラーのモルタルを使用することで、意匠性の高い壁面を仕上げることができます。
ラスの種類と役割

ラスとは、モルタル層と骨材層の間に敷く建築資材で、壁の強度を向上させ、モルタルのひび割れを防ぐ役割があります。大きく分けると、金属ラスと合成ラスの2種類があります。
金属ラス
鉄板に切り込みや穴を開けたもので、モルタルとの密着性が非常に高いのが特徴です。耐久性と強度にも優れており、外壁や土間などの荷重のかかる部分に使用されます。
合成ラス
グラスファイバーやプラスチックでできたラスで、腐食や水分に強く、軽量で施工性が良いのが特徴です。主に内装や間仕切り壁に使用されます。
ラスの種類の選択は、施工する部位や求められる強度によって異なります。適切なラスを使用することで、モルタル層の耐久性とひび割れ防止を確保し、建物の安定性を向上させることができます。
ラス・モルタル塗りの施工方法

ラス・モルタル塗りとは、ラス金網にモルタルを塗布して壁を作る工法です。主な手順は、ラスの張り付け、モルタルの塗布、鏝仕上げの3段階です。
まず、ラスを壁面に取り付ける作業では、ラスを適度な間隔で取り付け、金網同士の重なりを確保することがポイントです。モルタルが均等に塗布されるよう、水平・垂直のラインをガイドとして張り付けていきます。
続いて、モルタルをラスに塗り、隙間を埋めていきます。モルタルは、セメント、砂、水を混ぜたもので、適度な粘度と強度に調整されます。塗布する際には、コテで均一に押し付けていき、ラスをしっかりと覆うようにします。
最後に、モルタルの表面を鏝で仕上げ、平滑で均一な面をつくります。この作業では、鏝の角度や力加減が仕上がりを左右します。熟練した職人技によって、美しいラス・モルタル壁が完成します。
ラス・モルタル塗りのメリットとデメリット

ラス・モルタル塗りとは、金網状のラス金網にモルタルを塗りつけて壁や天井を仕上げる工法です。この工法は、高い耐久性と防火性などのメリットがあります。しかし、施工に手間がかかり、費用も高くなるというデメリットもあります。
ラス・モルタル塗りの応用例

ラス・モルタル塗りの応用例は、その優れた特徴を生かして多岐にわたります。例えば、外壁や塀など、耐久性と耐候性が求められる箇所に適しています。ラス・モルタルは湿気に強く、雨風にさらされても劣化しにくいため、屋外環境に最適です。また、防火性に優れているため、防火壁としても利用されています。さらに、曲面や複雑な形状にも対応できるため、装飾的な用途にも用いられています。