雑壁とは?地震に影響を与える構造用語

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雑壁とは?地震に影響を与える構造用語

良い家をつくりたい。

先生、「雑壁」って何ですか?

建築とインテリア研究家

雑壁とは、家の構造上主要ではない壁のことだよ。地震が起きた時に揺れに集中して、建物の剛性に影響を与えるんだ。

良い家をつくりたい。

つまり、地震の時に壊れやすい壁ってことですか?

建築とインテリア研究家

そうだよ。阪神・淡路大震災では、雑壁が柱や梁に取り付いていた建物が壊れるケースが多かったんだ。

雑壁とは。

住居やインテリアで「間仕切り壁」と呼ばれる壁とは、耐震壁のように建物の構造を支える主要な壁ではなく、垂れ壁や腰壁などの補助的な壁のことです。この間仕切り壁は柱に固定されることで、建物の剛性を一部増大させますが、その結果、地震の力が壁に集中し、建物の重心や剛性に歪みが生じます。

阪神・淡路大震災では、間仕切り壁が鉄筋コンクリートの柱や梁に取り付けられていたため、建物全体の破壊へとつながった症例が数多く見受けられました。

雑壁の定義

雑壁の定義

雑壁とは、建築物において、耐震性を高めるために設置される壁のことです。建物の構造体を支え、地震の揺れによる建物の変形を防ぎます。主に、外壁と外壁の間に設けられ、壁の厚みと配置が建物の耐震性に大きく影響します。雑壁は、コンクリート、鉄骨、木材などの素材で作られ、建物の規模や構造によって設計されます。また、雑壁には、耐震性だけでなく、断熱性や遮音性などの機能も備える場合があります。

雑壁による耐震性の影響

雑壁による耐震性の影響

雑壁による耐震性の影響

雑壁は、建物の外周壁でも内壁でもなく、耐震壁として機能しない壁です。そのため、地震時は倒壊する可能性があり、建物の耐震性を低下させます。特に、外壁と床を直角に接続する部分に配置された雑壁は、地震の際に建物が崩壊する原因となることがあります。このような雑壁は、地震時に建物のバランスを崩し、耐震壁に過大な力が加わることで建物の倒壊につながるのです。

雑壁による壁の剛性増加

雑壁による壁の剛性増加

雑壁とは、建物の構造において、耐力壁以外の壁を指す建築用語です。一般的に、雑壁は充填壁や間仕切り壁など、建物の主要な構造を支える役割を持たない壁を指します。

雑壁が建物の耐震性に影響を与えるのは、壁の剛性を増加させるためです。壁の剛性とは、変形や歪みに対する抵抗力を指します。雑壁があることで、建物の壁全体がより強固になり、地震などの外力による変形や倒壊を防ぐことができます。これは、雑壁が壁の面外方向への水平力を負担するため、壁のせん断力や曲げモーメントを軽減するからです。

雑壁による地震動の集中

雑壁による地震動の集中

-雑壁による地震動の集中-

雑壁とは、壁の両側に開口部(窓やドア)が相対する位置にある壁のことです。地震の揺れがこうした開口部を通過すると、壁面に大きな力が集中します。この力の集中は、壁の破損や倒壊を招き、地震時の建物の崩壊につながる可能性があります。

雑壁が多い建物では、地震動が壁面に集中しやすくなり、建物全体に被害が発生するリスクが高まります。特に、耐震性の低い古い建物や、開口部を多く設けている建物では、地震動の集中による被害が懸念されます。したがって、耐震改修を行う際には、雑壁の存在を適切に考慮することが重要です。

阪神・淡路大震災での雑壁の影響

阪神・淡路大震災での雑壁の影響

-阪神・淡路大震災での雑壁の影響-

阪神・淡路大震災では、雑壁の倒壊が多くの建物の被害に繋がりました。雑壁とは、構造躯体(柱や梁)と壁の間にある、非構造的な壁のことです。地震の揺れによって建物が変形すると、雑壁は大きな荷重を受けることになります。

今回の震災では、雑壁の耐震性が十分ではなかったため、地震の揺れで倒壊するケースが多数発生しました。倒壊した雑壁は家具や家電を押しつぶしたり、避難経路を塞いだりしたため、建物の損傷をさらに拡大させる要因となりました。この震災を教訓に、建築基準法が改正され、雑壁の耐震性が強化されました。

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