腰付き障子とは?その特徴と歴史

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腰付き障子とは?その特徴と歴史

良い家をつくりたい。

先生、腰付き障子について教えてください。

建築とインテリア研究家

腰付き障子とは、障子の下部に腰板が付いたものです。

良い家をつくりたい。

腰板ってどのくらい高さがあるんですか?

建築とインテリア研究家

現在は30cm程度が一般的ですが、昔は60~70cmもあったんですよ。腰板がない障子紙だけのものを『水腰障子』と呼びます。

腰付き障子とは。

障子に関する用語に「腰つき障子」があります。腰つき障子とは、障子の下部に腰板が取り付けられたタイプです。

腰板の高さは現在では一般的に約30cmですが、歴史的には60~70cm程度の高さのものもありました。このような障子は「腰高障子」と呼ばれます。

反対に、腰板のない障子紙だけのタイプは「水腰障子」などと呼ばれています。

腰付き障子の特徴

腰付き障子の特徴

-腰付き障子の特徴-

腰付き障子は、下部の二本の鴨居(横框)が他の鴨居より低く、腰板を挿入して部屋と縁側、または部屋と廊下をつなぐ障子です。この腰板部分は通常、板張状の木造で、腰掛けとしても利用できます。また、腰板の張り方や格子組などによって、さまざまなデザインのバリエーションがあります。例えば、腰板が太く格子がないシンプルなものから、細い腰板に細い格子組が施された繊細なものまで、幅広い種類があります。腰板の高さもさまざまで、座るのに十分な高さのものから、低く腰掛けるのに適したものまであります。

腰板の高さの歴史的変遷

腰板の高さの歴史的変遷

腰板の高さの歴史的変遷

腰付き障子における腰板の高さは時代とともに変化してきました。初期の頃は、腰板は比較的高く、人々が腰掛けることができたとされています。その後、腰板の高さは徐々に低くなっていき、江戸時代末期には今の高さの約半分までになりました。明治時代になると、さらなる高さ低減が進み、現在の標準的な高さである約30cmになりました。この変遷は、生活様式の変化や座る習慣の違いに影響を受けていると考えられています。

腰高障子と水腰障子

腰高障子と水腰障子

の「腰高障子と水腰障子」で触れられているように、腰付き障子は 2 つの主な種類があります。腰高障子は、桟が床から障子の下枠まで伸びているのが特徴です。一方、水腰障子の桟は床から少し上にあり、障子が床から浮いているように見えます。この構造の違いにより、腰高障子は水腰障子よりも腰の高さが高く、部屋をより広く見せる効果があります。

腰付き障子の用途と利点

腰付き障子の用途と利点

腰付き障子の用途は多岐にわたります。住宅の建具として使用されるだけでなく、寺社仏閣の障壁としても用いられています。その特徴は、障子の下部に腰と呼ばれる低い敷居があることです。この腰により、障子を全開にしたときにも風や雨を遮ることができる利点があります。また、腰付き障子は外部からの視線を遮ることで、プライバシーの確保にも役立ちます。さらに、障子の部分を透かし彫りや組子などの装飾を施すことで、意匠性も兼ね備えています。このように、腰付き障子は実用性と美しさを兼ね備えた伝統的な建築要素です。

腰付き障子の選び方

腰付き障子の選び方

腰付き障子を選ぶ際には、設置場所のサイズや用途を考慮することが大切です。幅や高さだけでなく、障子を開ける際の操作性を確かめましょう。また、素材も重要で、和紙や樹脂、ガラスなど、それぞれに特徴があります。和紙障子は伝統的な風合いがあり、樹脂障子は耐久性に優れ、ガラス障子は採光性が高いです。さらに、障子の格子のデザインや色にもこだわりたい方は、インテリアとの調和を図ったものを選びましょう。

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