イヌエンジュ：日本の美しい落葉樹

2024-03-21

イヌエンジュ：日本の美しい落葉樹

良い家をつくりたい。

先生、イヌエンジュについて教えてください。

建築とインテリア研究家

イヌエンジュは、北海道から九州にかけて分布する落葉樹です。

良い家をつくりたい。

木質はどんな感じですか?

建築とインテリア研究家

重硬で、美しい光沢があります。曲木加工も可能で、床柱や楽器、漆器などに使われます。

イヌエンジュとは。

「『犬槐（いぬえんじゅ）』は、家庭やインテリアの用語として親しまれています。

犬槐はマメ科イヌエンジュ属に属する落葉広葉樹で、北海道から九州、千島列島、朝鮮半島、台湾、中国に分布しています。温帯の広葉樹林に生育しますが、資源量は限られています。

明るい場所を好み、林道沿いなどの雑木林でよく見られます。樹高は約10メートル、幹の太さは約0.3メートルになります。

木材は環孔材で、辺材は黄白色、心材は暗褐色で、年輪がはっきりしています。気乾比重が0.63と重硬ですが、加工面の仕上がりは滑らかで、光沢のある美しい外観になります。

曲げ加工にも適しており、床柱や装飾品などに使用されます。また、高級感のある質感から、楽器や漆器、木工細工の材料としても珍重されています。」

イヌエンジュの特徴

イヌエンジュは、落葉広葉樹で、高さは10〜15メートルほどになります。樹皮は灰褐色で縦に裂け目が入り、特徴的な模様を形成しています。葉は掌状複葉で、5〜7枚の小葉からなり、縁には鋸歯があります。春には、枝に房状に小さな薄紫色の花を咲かせ、甘い香りを放ちます。

生息地と分布

生息地と分布イヌエンジュは、主に日本と韓国に自生する落葉樹です。山地や丘陵の明るい森林に生育し、標高500～1,500メートル付近でよく見られます。また、気候が温暖な地域では、より標高が低い場所でも見つけることができます。日本国内では、北海道から九州まで広く分布しており、特に九州の一部地域では優占種となっています。

木材としての性質

木材としての性質で際立つイヌエンジュは、独特で美しい斑点模様のある木目を持っています。その木材は硬く、丈夫で、耐腐食性に優れています。そのため、建築用材や家具、そして高級楽器の製造にも広く用いられています。特に、その緻密な木質は、繊細な彫刻や工芸品づくりにも適しています。

利用と用途

イヌエンジュの利用と用途

イヌエンジュは、その美しさだけでなく、実用的な側面でも利用されています。美しい桜色の花とユニークな樹形から、公園や庭園、街路樹として広く植えられています。また、その丈夫な木材は家具や建材として利用されています。さらに、イヌエンジュの根や樹皮は民間療法で薬用として使われており、鎮痛剤や抗菌剤として古くから重宝されてきました。