フロッキー:静電気で植毛するインテリア加工

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フロッキー:静電気で植毛するインテリア加工

良い家をつくりたい。

先生、『フロッキー』って何ですか?

建築とインテリア研究家

『フロッキー』は、接着剤を塗った布地に静電気で短繊維を植毛する加工のことだよ。

良い家をつくりたい。

接着剤が関係しているんですね。

建築とインテリア研究家

そうだね。接着剤によって繊維がしっかりと固定されるから、耐久性や装飾性が高まるんだ。

フロッキーとは。

インテリア用語の「フロッキング」とは、糊でコーティングされた生地に、静電気を利用して短繊維を植え付ける加工方法のことです。

フロッキー加工とは?

フロッキー加工とは?

フロッキー加工とは、対象物に細かい繊維(フロック)を静電気の力で植え付ける表面加工技術のことです。フロックは、綿、レーヨン、ナイロンなどの繊維を細かく切断したもので、通常は0.5~5mm程度の大きさです。

この加工では、対象物に静電気を帯電させて、フロックに帯電させています。その後、フロックを容器から対象物に吹き付けると、静電気の力で対象物の表面に付着します。この工程を繰り返すことで、対象物の表面に均一にフロックが植え付けられ、ベルベットのような柔らかい風合いや、高級感のある見た目になります。

フロッキー加工の利点

フロッキー加工の利点

フロッキー加工の利点は多岐にわたります。第一に、静電気によって植毛するため、複雑な形状や曲面にも均一に加工が可能。これにより、ぬいぐるみの毛並みなど、リアリティのある質感を実現できます。

第二に、耐久性に優れています。フロッキーは接着剤と繊維を組み合わせるため、擦れや摩擦に強い。また、ホコリや汚れが付きにくく、掃除機や水拭きで簡単にメンテナンスできます。

第三に、防火性や防汚性に優れています。特殊な加工を施した繊維を使用することで、火災時の延焼を防ぎ、汚れやシミを弾きます。これにより、公共施設や飲食店などの高機能が求められる場所に適しています。

フロッキー加工の欠点

フロッキー加工の欠点

-フロッキー加工の欠点-

フロッキー加工がさまざまなメリットをもたらす一方、いくつかの欠点も存在します。耐久性の面では、フロッキングの表面は、摩擦や衝撃に対して他の素材よりも脆弱です。そのため、頻繁に使用される家具や表面には適さない場合があります。

また、フロッキングはホコリや汚れを吸着しやすく、その除去が困難になることがあります。定期的な掃除とメンテナンスが必要となり、手間がかかる場合があります。さらに、フロッキングされた表面を再塗装したり、再加工したりすることは困難で、損傷した場合は交換が必要になる可能性があります。

フロッキー加工の用途

フロッキー加工の用途

-フロッキー加工の用途-

フロッキー加工は、さまざまなインテリア製品に適用されています。家具のソファ、チェア、オットマンなどの表面に、柔らかい手触りと豪華な外観を与えます。また、カーペット、ラグ、カーテンにも使用され、居心地のよい雰囲気を演出します。さらに、照明器具のシェード、壁掛け、装飾品など、あらゆるインテリアアイテムをエレガントに仕上げます。加えて、自動車のダッシュボード、ドアパネル、ヘッドライナーなどの自動車インテリアにも採用され、快適性と高級感を高めます。

フロッキー加工の注意点

フロッキー加工の注意点

フロッキー加工を施す際には、いくつかの点に注意が必要です。生地の選択は重要で、綿や絹などの天然繊維では、繊維の表面がなめらかで静電気を帯びにくいため、フロッキー加工がうまくいきません。対照的に、合成繊維は静電気を帯びやすく、フロッキー加工に適しています。また、加工面の平滑性も重要です。凹凸があると静電気がうまく作用せず、フロッキー加工が均一になりません。加えて、加工環境にも注意が必要です。湿度が高いと静電気が弱まり、フロッキー加工が困難になります。そのため、湿度が低く、埃のない環境で行うのが望ましいです。

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