知っておきたい!ミズナラの特徴と魅力

良い家をつくりたい。
「ミズナラ」って何ですか?

建築とインテリア研究家
落葉広葉樹の一種で、高級フローリング材や家具に使用されている樹木のことだよ。

良い家をつくりたい。
どうして高級なんですか?

建築とインテリア研究家
暗褐色を呈した色調や虎斑と呼ばれる美しい木理が好まれているんだ。
ミズナラとは。
森林や庭園の世界で親しまれている「ミズナラ」は、ウメ・サクラ・ケヤキ・イチョウ・カエデなどと同じ落葉広葉樹です。コナラ属ブナ科に分類されており、漢字では「水楢」と表記します。別名として「ナラ」や「オオナラ」、「ジャパニーズオーク」などと呼ばれることもあります。
北海道から九州までの山あいに分布し、日当たりの良い斜面を好んで生息しています。その名の通り、樹皮が厚く水分を多く含むため、燃えにくく、山火事の跡地にも残っている姿を見ることができます。
材は重厚で硬く、釘を打つ際には下穴を開ける必要があります。乾燥しにくいため割れやすく、加工が容易ではありません。
しかし、暗褐色を帯びた色合いや、虎斑(とらふ)と呼ばれる美しい木目模様が珍重され、高級フローリング材、壁材、家具などに広く用いられています。
ミズナラの基本情報

ミズナラの特徴と魅力を知る
まず、ミズナラの基本情報について押さえておきましょう。ミズナラはブナ科コナラ属の落葉高木で、高い木に成長し、高さは30mを超えます。樹皮は灰褐色で縦に浅く裂け目があり、他のブナ科の木々と比べて滑らかです。葉は楕円形で先端が尖り、縁に鋸歯があります。秋の紅葉も美しく、鮮やかな黄色やオレンジ色に色づきます。
ミズナラの生育環境

ミズナラは、湿った環境を好む落葉広葉樹です。山地の沢沿いや谷合の湿潤な環境に多く見られます。また、日当たりが良い場所も好み、森の縁や斜面などに生息しています。湿った土壌を好みますが、水はけの悪い場所には育ちません。ミズナラは根が深く張るので、風にも強く安定して生育できます。
ミズナラの木材の特徴

ミズナラの木材の特徴
ミズナラの木材は、その耐久性と強度で知られています。緻密で硬く、紫外線や湿気に強い性質を備えています。木目は細かく均一で、美しい木肌となっています。また、加工性が良く、家具や建材に適しています。特に、耐水性が高いことから、船舶の甲板や桟橋などの用途に重宝されています。さらに、ミズナラの木材には抗菌作用があり、保存性の高さも特徴です。
ミズナラを使用した製品

ミズナラを使用した製品はその優れた堅さと美しさから古くから珍重されてきました。その堅牢性から、高級な家具やフローリング、さらには船舶の甲板としても利用されてきました。また、ミズナラの木目は美しく、楽器の胴体やバットの素材としても用いられています。さらに、ミズナラはウイスキーの樽材としても有名です。樽に含まれるタンニンがウイスキーに豊かな風味と色合いを与えます。
ミズナラの樹木としての価値

ミズナラの樹木としての価値は、その成長速度と耐久性に埋め込まれています。高速で成長するため、木材の供給源として高く評価されています。また、耐久性にも優れ、倒れにくいため、風よけや土砂崩れ防止林として利用されています。さらに、ミズナラは酸性雨や大気汚染に強く、都市部での植樹にも適しています。