荒組み障子とは?特徴や種類をご紹介

良い家をつくりたい。
荒組み障子について教えてください。

建築とインテリア研究家
荒組み障子は、横組み障子を基本として縦または横の組子の数を減らしたものです。

良い家をつくりたい。
「横組み障子」とは何ですか?

建築とインテリア研究家
横組み障子は、組子を横方向にのみ組み込んだ障子のことです。荒組み障子は、横組み障子を簡略化した形式と言えます。
荒組み障子とは。
家屋のインテリア用語である「荒組障子」とは、横組障子を基本としつつ、縦や横の組子の数を減らしたものです。別名「荒間障子」とも呼ばれます。
荒組み障子の定義

「荒組み障子」とは、和室の障子の一種で、骨組みに和紙を貼って仕上げたものです。より正確には、「内法障子(うちのりしょうじ)」や「真障子(しんしょうじ)」と呼ばれることもあります。一般的な障子と同じく、採光や通気を確保しつつ、部屋を仕切ったり、内外を隔てたりする役割を果たします。通常の障子との違いは、骨組みににあります。荒組み障子は、細く薄い木製の部材を組み合わせて骨組みを作っていますが、一般的な障子は厚みのある木製の枠を使用します。
荒組み障子の特徴

-荒組み障子の特徴-
荒組み障子は、その独特な構造と機能によって多くのメリットがあります。まず、耐久性に優れている点が挙げられます。通常の障子よりも厚みがあり、堅牢な木材を使用しているため、風雨や衝撃にも耐えられます。また、通気性が良いことも特徴です。組み木構造により空気の流れが良く、部屋の空気環境を快適に保つことができます。さらに、視線の透過を遮りつつ採光を確保できるという利点もあります。繊細な組み木が視界を遮りながらも、柔らかな光を室内に取り込み、落ち着いた雰囲気を演出します。
荒組み障子の種類

-荒組み障子の種類-
荒組み障子には、用途や特徴に応じてさまざまな種類があります。
* 京格子 定番の荒組み障子で、細長い枠と格子を組み合わせた伝統的なデザインです。部屋を広く見せる効果があり、通風性に優れています。
* なぐり格子 京格子の変形で、枠や格子を削り出したものです。立体感があり、モダンな印象を与えます。
* 大襖 大型で一枚ものの障子で、開閉が容易です。襖紙や障子紙で仕上げることができ、和洋どちらのテイストにも合わせられます。
* 舞良戸 腰から上の部分のみが開閉する障子で、採光や通気を確保しながら、目線を遮ることができます。店舗や玄関などでよく見られます。
* 連子窓 格子を縦に並べた障子で、伝統的な寺院や茶室などで使用されます。通気性と採光性を確保しつつ、空間を仕切る役割を果たします。
荒組み障子の用途

荒組み障子の用途
荒組み障子は、その頑丈なつくりから、主に倉庫や工場などの大型建築物での開口部に使用されています。通風や採光を確保しつつ、外部からの侵入を防止する役割を果たします。また、店舗や公共施設などの出入り口にも使用されており、デザイン性と機能性を兼ね備えた建築要素となっています。
荒組み障子を設置する際の注意点

荒組み障子を設置する際の注意点として、いくつか考慮すべき事項があります。まず、枠の寸法を正確に測り、注文時に正確に伝えることが不可欠です。サイズが合わない場合、障子がスムーズに開閉できなくなったり、隙間が生じたりする可能性があります。また、鴨居や敷居などの敷居には歪みがないか確認する必要があります。歪みがあると、障子がスムーズに開閉しなくなったり、破損したりする可能性があります。さらに、障子を吊り下げるための金具やレールを、水平かつ確実に設置することが重要です。金具やレールが安定していないと、障子が傾いたり、外れたりする危険性があります。最後に、障子が完全に開閉できる状態であることを確認する必要があります。スムーズに開閉できない場合は、枠の寸法や金具の設置に問題がある可能性があります。