スラブとは?構造床の役割や種類、厚さと遮音性

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スラブとは?構造床の役割や種類、厚さと遮音性

良い家をつくりたい。

「スラブ」という言葉について教えてください。

建築とインテリア研究家

スラブとは、鉄筋コンクリート造の構造床(板状の版)のことです。内部に鉄筋を入れて強度を出し、大梁や小梁と一体化した造りになっています。床スラブや屋根スラブと呼ばれます。

良い家をつくりたい。

つまり、建物の中で荷重を支えている板状の構造物なんですね。

建築とインテリア研究家

そうです。また、マンションでは遮音性を高めるために厚く作られることが一般的です。スラブが厚いほど遮音性が高いとされています。

スラブとは。

建築用語の「スラブ」とは、床の荷重を支えるコンクリート製の構造用床板のことです。元々は英語の「SLAB(平板)」からきており、薄く平らな板状のものを指します。コンクリートスラブでは、コンクリートの中に鉄筋を入れて強度を高め、大梁や小梁と一体化した構造になっています。位置によって「床スラブ」と「屋根スラブ」と呼ばれます。

建築基準法では、スラブの耐力に関する基準が定められています。一般的には床版の厚さが8cm以上とされていますが、マンションなどの集合住宅では上下階の遮音性を高めるために、スラブの厚さは20cm以上が目安とされています。スラブの面積や梁の位置にもよりますが、一般的にスラブが厚いほど遮音性が高くなります。

スラブの構造と役割

スラブの構造と役割

スラブの構造と役割

スラブは、建物構造において水平に設置される、厚さ数十センチメートル程度のコンクリート板です。主に2つの役割があり、1つ目は上部に載る荷重を支えることです。スラブは建物内の床や屋根の一部を構成し、家具や人を支えます。2つ目は、建物全体の安定性を確保することです。スラブは、水平方向の力を分散させ、建物が側面から揺れるのを防ぎます。さらに、耐火性に優れた素材を使用することで、火災時の建物の崩壊を防ぐ役割も果たします。

床スラブと屋根スラブの違い

床スラブと屋根スラブの違い

床スラブと屋根スラブの違い

床スラブは建造物の床部分に配置され、荷重を支える構造的な役割を果たします。一方、屋根スラブは建物の屋根部分に設置され、雨や雪などの外部荷重から内部を守る保護的な役割が主です。

また、床スラブは居住空間を下階と隔てる役割があり、遮音性に優れています。一方、屋根スラブは外部からの騒音や熱を遮断し、居住空間を快適にする役割を果たします。

鉄筋コンクリート造スラブの仕組み

鉄筋コンクリート造スラブの仕組み

-鉄筋コンクリート造スラブの仕組み-

鉄筋コンクリート造スラブは、鉄筋を配筋したコンクリートで作られています。鉄筋は荷重に対して引張力を受ける材料で、コンクリートは圧縮力に強い材料です。両者の組み合わせにより、引っ張り荷重にも圧縮荷重にも強い構造となっています。

スラブは、柱や壁などの構造体を支える床材としての役割を果たしています。上からの荷重を支えるだけでなく、水平方向の力にも耐えるように設計されています。一般的に、鉄筋コンクリート造スラブは10~20cmの厚さで作られます。

建築基準法におけるスラブの耐力

建築基準法におけるスラブの耐力

建築基準法におけるスラブの耐力
建築基準法では、スラブの設計耐力は「荷重に対して構造的な安全性と耐用性を確保する必要がある」とされています。つまり、スラブは建物に作用するさまざまな荷重(例えば、自重、積載荷重、地震荷重など)に耐え、建物の構造的な安定性を確保する必要があります。この耐力は、スラブの厚さ、配筋、コンクリートの強度などの要因によって決定されます。建築基準法では、スラブの耐力基準を満たすことで、建物の安全性が確保されることが意図されています。

マンションスラブと遮音性の関係

マンションスラブと遮音性の関係

マンションスラブは遮音性に大きな影響を与えます。コンクリートの厚さは一般的に150mm~200mmで、厚くなるほど遮音性が高まります。さらに、床スラブの重量が重いほど、音の振動を吸収し、遮断する効果が高くなります。そのため、より遮音性を重視するマンションでは、スラブを厚くしたり、重量のあるコンクリートを使用したりすることがあります

ただし、スラブを厚くすると建物全体の重量が増え、耐震性に影響が出る可能性があるため、バランスを考慮する必要があります。また、スラブの重量を増やすと、コストも高くなります。そのため、最適な遮音性とコストとのバランスを考慮したスラブの設計が求められます。

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