二重床・二重天井とは?その特徴とメリット

良い家をつくりたい。
二重床・二重天井って何ですか?

建築とインテリア研究家
二重床・二重天井は、コンクリートスラブと内装床・内装天井を離して仕上げる工法のことだよ。

良い家をつくりたい。
つまり、床と天井が2層になってるってことですか?

建築とインテリア研究家
その通り。その間に配管や配線を通して、メンテナンスがしやすいように作られているんだ。
二重床・二重天井とは
-家づくりにおける「二重床・二重天井」-
「二重床・二重天井」とは、コンクリートスラブと内装床、内装天井を分けて仕上げる工法のことです。床の工法には主に2種類あります。
* -置き床工法:- スラブの上に根太や支柱を等間隔に配置し、その上に内装床を乗せる方法
* -浮床工法:- スラブと内装床の間に防振材を挟んで、床の振動を低減させる方法
多くの分譲マンションで採用されている「二重床」は、置き床工法の一種で、防振ゴム付きの支柱で内装床を支えています。この工法により、床(あるいは天井)の間に配管や配線を設置することができ、メンテナンス性を向上させています。

二重床・二重天井は、床と天井の間に空洞を作る建築構造のことです。この空洞には空調や電気配線、配管などの設備を収容できます。床を二重にすることにより、床面から配線を引き回しやすくなり、設備のメンテナンスが容易になります。また、天井を二重にすることで、ダクトなどを隠蔽し、部屋をすっきりと見せることができます。
二重床の工法

二重床の工法には、主に2つのタイプがあります。1つは乾式工法と呼ばれるもので、床下空間の梁や補強材に可動式床パネルを置いていくものです。もう1つは湿式工法と呼ばれ、床パネルをモルタルの層の上に直接置いていくものです。乾式工法は、パネルの張り替えや床下へのアクセスが容易な点が特徴です。一方、湿式工法は、高い遮音性や耐荷重性を実現できるというメリットがあります。
二重床のメリット

二重床のメリットは数多くあります。まず、配線やダクトなどの設備を床下に収納できるため、天井や壁に露出することなく、すっきりとした空間を作ることができます。これにより、美観の向上だけでなく、メンテナンスや増設も容易になります。
さらに、床下の空間を換気することで空調効率を高め、快適な室内環境を保てる点もメリットです。また、床下空間を利用して配線や配管の増設や変更を容易に行えるため、将来的なレイアウト変更や設備追加にも柔軟に対応できます。
二重天井の工法

二重天井の工法には、大きく分けて2つの種類があります。1つは「オープンウェブースラブ工法」で、床スラブの上に鋼製またはコンクリート製の梁を架設し、そこに天井を吊り下げる方法です。もう1つは「オープンウェーブ工法」で、スラブを2層に分け、床板と天井板の間に空間を作る方法です。この方法は、床の耐荷重を向上させ、配管や電気配線を天井裏に隠すことができます。どちらの工法も、配管や電気配線を天井裏に収めることができ、後からのメンテナンス性にも優れています。
二重天井のメリット

二重天井とは、既存の天井の下に新たな天井を設置した構造のことであり、そのメリットは数多くあります。まず、空調設備や配線などの設備を天井裏に隠すことができるため、すっきりとした空間を演出できます。また、天井裏の空間を利用して冷暖房の効きを良くしたり、音響効果を高めたりすることも可能です。
さらに、二重天井は耐火性を向上させる効果もあります。天井裏に防火材や遮熱材を敷き詰めることで、火災発生時に延焼を防ぎ、避難時間を確保することができます。また、二重天井は地震の揺れを吸収する効果もあり、建物の安全性を高めることも期待できます。