軽量床衝撃音とは?仕組みと遮音対策

良い家をつくりたい。
軽量床衝撃音ってなんですか?

建築とインテリア研究家
上階から下階に伝わる、スプーンを落としたりスリッパで歩いたりするときの軽めの音を指します。

良い家をつくりたい。
重量床衝撃音との違いはなんですか?

建築とインテリア研究家
重量床衝撃音は、子どもが跳びはねたり重いものを落としたときに発生する、より重く低い音のことです。
軽量床衝撃音とは。
住宅やインテリアでよく使われる「軽量床衝撃音」とは、上階の床から下階に伝わる衝撃音の一種です。スプーンを落としたり、スリッパで軽く歩いたりしたときに聞こえる、比較的軽くて高い音のことを指します。この軽量床衝撃音の遮音性能は、「LL値」という数値で表され、床の構造や表面の仕上げによって異なります。
一方、子供たちが飛び跳ねたり、重いものを落とした際などに下階に伝わる音は「重量床衝撃音」と呼ばれています。
軽量床衝撃音とは

-軽量床衝撃音とは-
軽量床衝撃音とは、軽量床構造から発生する衝撃音のことです。軽量床構造とは、コンクリートスラブなどに軽量骨材を用いた床構造のことを指します。この軽量床は、重量床に比べて軽量かつ施工性に優れているため、近年ではマンションや戸建て住宅に多く採用されています。
軽量床衝撃音が発生する仕組みは、軽量床の床材が衝撃を受けると、床材と床下空間の空気が共振し、衝撃音が増幅されるためです。この共振は、軽量床の固有振動数と衝撃音の周波数が一致することで起こります。
重量床衝撃音との違い

軽量床衝撃音と重量床衝撃音の違いを把握することは、適切な遮音対策を講じるために不可欠です。軽量床衝撃音は、人が歩く、走る、物を落とすなど、床に軽い力が加わったときに発生します。一方、重量床衝撃音は、家具の移動、重い物体の落下など、床に重い力が加わったときに発生します。
軽量床衝撃音は、一般的に高周波で、足音や物音として聞こえます。重量床衝撃音は低周波で、ドスッというような鈍い音として聞こえます。軽量床衝撃音は、建物の構造全体に伝わりやすいのに対し、重量床衝撃音は主に床下や隣接する部屋に伝わります。そのため、遮音対策を講じる際には、発生する衝撃音の種類を考慮することが重要です。
遮音対策

遮音対策とは、床衝撃音の発生を抑えたり、その伝わりを遮断したりするための対策のことです。フローリングなどの床材を二重にする、弾力性の高い下地材を敷く、防振ゴムを挟み込むなどの方法があります。また、天井や壁に吸音材を貼ることで、音の反射を抑えて音の広がりを抑える効果があります。重い家具や電化製品は床に直接置かず、カーペットやラグなどで振動を吸収する方法も有効です。これらの対策を組み合わせることで、軽量床衝撃音を効果的に軽減することができます。
LL値の仕組み

LL値の仕組み
軽量床衝撃音の程度を表す指標として、「LL値」が用いられます。LL値は、床に一定の重さのハンマーを落として発生する衝撃音を測定したものです。ハンマーの質量や落下高さが一定であるため、LL値は床の衝撃音に対する遮音性能を評価するために使用できます。一般的に、LL値が低いほど、床の衝撃音が小さく、快適な生活環境が保たれます。
床の構造や表面仕上げによる影響

床の衝撃音とは、歩行や物体の落下などによって床に衝撃が加わり、その衝撃が振動として床材や下地を伝わって発生する音のことです。その振動が床下から天井まで伝わり、階下や隣室に騒音として響きます。
この衝撃音は床の構造や表面仕上げによって影響を受けます。例えば、フローリングのように硬い床材は振動を伝えやすく、カーペットのように柔らかい床材は振動を吸収しやすい傾向があります。また、床板の厚さや構造も衝撃音を左右します。厚い床板や二重床構造は振動を抑制し、衝撃音を軽減します。