彫刻欄間を知る

2024-03-21

彫刻欄間を知る

良い家をつくりたい。

先生、「彫刻欄間」について質問があります。

建築とインテリア研究家

いいですよ。どんな質問ですか？

良い家をつくりたい。

「彫刻欄間」の特徴を教えてください。

建築とインテリア研究家

はい。彫刻欄間は、天井と鴨居の間にある開口部に設置される欄間で、採光とデザイン性を備えた彫刻が施されています。室内の香りを他の部屋に拡散させるために香の通路として使われていたのが起源で、安土桃山時代に装飾として発展しました。木目の美しさも活かした彫刻が施されており、美術品としても高い価値があります。両面同じ模様が一般的ですが、厚さ1cm以上の板を使用することで片面ずつ異なる模様にすることも可能です。

彫刻欄間とは。

「『彫刻欄間』は、家やインテリアで使われる用語です。天井と鴨居の間の開口部に設けられる欄間の一種で、採光とともに意匠性を高める彫刻が施されています。

かつては、香をたく際、香りが他の部屋に伝わるよう通路として使われていましたが、安土桃山時代に装飾として発展し、彫刻欄間として広く用いられるようになりました。

天然木の美しい木目を生かしながら彫刻が施されており、美術品としても鑑賞できるものが多く見られます。特に、風景や景色をモチーフにしたものも豊富です。

基本的には両面に同じ模様を入れますが、片面ずつ異なる模様にすることも可能です。ただし、この場合、裏面に影響が出ないように、板の厚さは1cm以上必要になります。」

彫刻欄間の歴史

-彫刻欄間の歴史-

彫刻欄間は、日本の伝統的な建築物において、襖や障子の上部に設置される装飾的な欄間です。起源は古く、平安時代後期にまで遡るとされています。当時の欄間は主に組子によって構成されていましたが、徐々に彫刻が施されるようになり、室町時代には精緻な彫刻欄間が誕生しました。

江戸時代になると、彫刻欄間の制作はさらに盛んになり、桃山時代や江戸初期の豪壮な権威主義的な表現から、繊細で優雅な後期江戸時代の表現へと様式が変化していきました。明治時代以降も彫刻欄間の伝統は継承され、現代では伝統的な意匠と現代的なデザインが融合した新たな表現も見られるようになっています。

彫刻欄間の特徴

-彫刻欄間の特徴-

彫刻欄間は、部屋の仕切りに使用される欄間の一種で、その特徴は精緻で美しい彫刻にあります。主に江戸時代に作られたもので、木材を透かし彫りにして、花鳥風月や人物などをモチーフとした繊細な文様が表現されています。

彫刻欄間の魅力は、光の透過による美しさにあります。欄間に隙間があるため、光が透けて、彫刻が影絵のように浮かび上がり、独特の風情を生み出します。また、木材の材質や木目によっても表情が異なり、それぞれが個性的な作品となっています。

彫刻欄間の種類

彫刻欄間には、用途や様式によってさまざまな種類があります。最も一般的なタイプの一つは、通欄間です。通欄間は、柱間全体にわたって連続した単一の彫刻で、寺院の本堂や拝殿に多く見られます。一方、井欄間は、柱間ごとに区切られた正方形や長方形の枠内に彫刻が彫り込まれています。このタイプは、茶室や書院などの住宅建築によく使用されています。

さらに、彫刻欄間の技法もさまざまで、浮き彫り、透かし彫り、組物欄間などに分類できます。浮き彫りは、背景から部分的に突出した彫刻で、人物や花鳥風月などの題材が表現されています。透かし彫りは、背景をくり抜いて透かし模様にする技法で、繊細な文様や透け感が特徴です。組物欄間は、複数の部材を組み合わせて構成された欄間で、幾何学的な模様や自然界をモチーフとした装飾が施されています。

彫刻欄間の飾り方

彫刻欄間の飾り方にはいくつかの方法があります。天井と壁との境目に水平に取り付けるのが最も一般的です。この方法は、部屋の空間を明確に分割し、天井を高く見せる効果があります。また、壁に垂直に取り付ける方法もあります。この方法は、壁に動きと奥行きを与え、より芸術的な印象を与えることができます。さらに、床から天井まで届くパーテーションとして使う方法もあります。この方法は、部屋を分割したり、空間を区切ったりするのによく使われます。