知っておきたい、バルサ材の特徴と活用法

良い家をつくりたい。
先生、「バルサ」って木の種類のことですか?

建築とインテリア研究家
そうだね。アオイ目パンヤ科の樹木だよ。

良い家をつくりたい。
木材の中でも特別に軽いんですね?

建築とインテリア研究家
その通り。それが飛行機の床板などに使われる理由でもあるよ。
バルサとは。
「バルサ」とは、アオイ科のパンヤ属に分類される軽量で柔らかな樹種です。その軽さは木材の中でも際立っており、強度の高さも兼ね備えています。また、加工しやすく、厚みが薄いものならカッターナイフで切断することもできます。さらに、木材内部に多数の空気を含むため、断熱性や遮音性に優れ、水に浮かぶ性質もあります。
建築材料として使用される際は、薄いバルサの単板を何枚も重ね合わせた「バルサ材」という形で用いられることが一般的です。バルサ材の特性を生かした用途としては、次のようなものがあります。
* 飛行機の床板
* 液化ガスを運搬する大型船の電気発火防止用絶縁材
* ブイ
* 遮音材
* サンドイッチ構造物の中芯材
バルサ材とは

バルサ材とは、エクアドルやペルーなどの熱帯雨林に生息するバルサの木から切り出される木材です。この木は非常に成長が早く、わずか数十年で高さ30メートル以上にも達するとされています。バルサ材は、極めて軽量で比重が小さいという特徴をもちます。また、柔らかく加工が容易で、熱や衝撃にも強いなど、さまざまな特性を併せ持つことから、さまざまな用途に活用されています。
バルサ材の特徴

バルサ材の特徴とは、軽さと柔らかさにあると言えます。この木材は比重が低いため水に浮き、その重量はコルクに匹敵します。また、加工性に優れており、ナイフやカッターで簡単に切ることができます。バルサ材は、このような性質から、模型飛行機、サーフボード、浮きなどの軽量な構造物の製造に広く使用されています。さらに、断熱性と吸音性に優れているため、建設業界でも重宝されています。
バルサ材の加工と用途

バルサ材の加工と用途
バルサ材は非常に加工しやすい木材です。柔らかく軽量なため、手で切断したり成形したりすることができます。切削性に優れていることから、精密機器や模型の製作などにも適しています。
また、バルサ材は優れた断熱性と浮力を持ちます。そのため、フローティングボードや救命器具、断熱材としても利用されています。その軽さと強度を活かして、航空機やサーフボード、また、玩具や工芸品まで幅広い用途で用いられています。さらに、バルサ材は低アレルギー性であるため、医療用にも使用されています。
バルサ材を使用した建築物

バルサ材を使用した建築物の分野では、その軽量で加工が容易という特性が重宝されています。例えば、ドーム形状の建築物では、バルサ材の軽量さが構造物の重量を軽減し、建設にかかる負荷を低減します。また、壁パネルや断熱材としても活用されており、軽量で高い断熱性能を発揮するため、エネルギー効率の向上に貢献しています。さらに、加工が容易なため、複雑な形状の建築物にも適しており、設計の自由度を高めることができます。このように、バルサ材の特性を生かした建築物が、様々な分野で活用されています。
バルサ材の利点と欠点

-バルサ材の利点と欠点-
バルサ材の利点として、まず挙げられるのがその軽さです。比重はわずか0.1~0.2で、コルクと並んで最も軽い木材の一つです。また、非常に柔らかく加工が容易で、模型飛行機や浮揚体など、軽さと加工性を重視する用途に適しています。さらに、断熱性や浮力にも優れ、断熱材や救命胴衣にも活用されています。
一方で、バルサ材の欠点は、その柔らかさと強度が低いことです。そのため、衝撃や荷重に耐える用途には向きません。また、湿気に弱く、吸湿すると変形や腐食を起こしやすいという特徴があります。そのため、屋外での使用には不向きで、屋内での乾燥した環境で使用する必要があります。